セルリア&明実
セルリア&明実
インテリ女子たちも今日は一般女子と変わらず成果を見せ合い悦に入っているが、彼女らは一体誰に見せる予定なのだろうか・・
そして若干場違いだと思っているマーサの護衛2人。
「・・・買ってしまった・・・」
「あけみ頑張るのよ、私はもうあきらめているけど、あなたにはまだチャンスがあるのだから」
マーサのBG(護衛)である38歳セルリア・ヌルソーンは毎日掃除と洗濯に時間を費やしている。
一応マーサの出勤時と帰宅時のお迎え時は外出するがそれ以外は部屋の掃除や食料品の買い出しが主な仕事になっている。
考えようによってはこの旅行が彼女にとってもお休みとなり、護衛をしながらゆっくりできる時間なのだが。
彼女はどうやらUSA気功術協会に心酔しているのかもしれない。
はた目からは獣人とは見えない2人だが、彼女らにはBG(護衛)だけでなくいくつかの密命も帯びていたりする。
それは子種をもらうこと、そしてもう一つが研究データの取得。
医薬品ではUSAの気功術協会経由でT&O製薬が一歩抜きに出ているが。
こと機械部品などの開発は日本のTFC工業が断然強い状況、そしてその急成長を助けている三簾香を何とかして懐柔できないかというのも、彼女らの任務の一つ。
ただし仕事にとりかかる前にボスの娘であるマーサがコウを気に入ってしまい。
任務の一つを実行しようとするともう一つの護衛という任務が破綻しかねない。
明実もセリー(セルリア)も現在は打つ手なしの状態、だがセリーは明実に好意を抱き始めた山根陽とつがいになることを薦めている。
そうもう一つの任務、子種の方は明実が進めてくれるなら何とかボスからの命令を遂行できたという体裁が整うからだ。
セリーは過去に婚姻を結ぶところまで行ったのだが、その相手は軍人だった。
USA海兵隊ブルーベレーの特殊部隊に所属していた男性と恋に落ち、彼が帰国後に式を挙げる予定だったが、貨物船の護衛任務中に海賊から集中攻撃を受け帰らぬ人に。
セリーはその傷をまだひきずっていた。
「でも・・・・」
「旅行に行ったら私がおぜん立てしてあげるわ」
明実から初めて好きな人ができたと聞かされた日には「なにこの子任務は?どうするのよ!」と思っていたが1年半が過ぎた今では、本国よりぬるい生活の中で一時の刺激を求めようとすると恋愛しか思い浮かばず。
だが自分には任務という重い枷があるため何もできずにいたが、仲間がその壁をたたき割り恋愛に挑戦するという。
自分でする恋愛もいいが、はたから見る恋愛も結構アリだと感じる。
それはまさにリアル恋愛アニメと同義だからだ。
だからセリーは明実のバックアップとして今回の旅行に参加しようと心に決めた。
本人はかなりモテルとも知らずに・・・
ちなみに旅行先でセリーは約1名を虜にして困惑するが、それはまた今度書き綴るとしましょう。
食事と女子話が終わり時刻はすでに3時近くになりこれから二手に分かれて次の買い物がある。
「じゃあそろそろ次の買い物に行こう」
「はい、ごちそうさまでした」
「ご馳走様~」
〆て13人分、2万と少しだがコウが全て支払うことにした、途中で町田先輩も出すと言ってくれたが彼には次の買い物で少し出してもらうことを告げるとすぐに了承してくれた。
「コウよいつでも請求してくれ、俺は今回感動した!グッバディ」
少し考えが不純だが、俺も少しそう思わなくもない、それに彼女らすべてが喜んでいるならお金なんてただのスパイスみたいなものだ。
「それじゃ二手に分かれたね、この後は買い終わったら解散だからよろしく」
「は~い」
「じゃまた明日!」
「それじゃ残りを買いに行きますか?」
花火も道具もほぼこの地区で手に入る、だが売り場のある建物はかなり違うため帰りにまた待ち合わせなどという非効率なことはしない。
花火は夏フェスの花火コーナーで手に入るため、すぐに売り場へ行けるが肝試しの道具類は貸衣装を含めた夏遊びグッズの店へと足を運ぶ必要がある。
コウたちグッズ班は先ほどのフェスから歩いて10分ほどのデパートにある夏遊び用品売り場へときていた。
「肝試しってどこまでやるつもりなんだ?」
「怖いって言いながら抱き着くぐらいを想定しているけど」
「じゃあスプラッター系もOKだな」
被り物や衣装は見るとかなりの種類が展示されていた、中には昔風のお化け用衣装もあり、その中から数点男子の人数分をチョイスして次の売り場へ足を運ぶ。
もちろんすべて町田先輩の懐からの出費。
「おいコウよ予算オーバーしてない?」
〆て5万3600円、昼食代よりオーバーしたがまあそのぐらいは大丈夫だろう。
「先輩後で計算して全員で割りますから安心して」
「マジ?ビビったー、いくら裕福になっても普段の金銭感覚は変わんねーからマジ焦ったぜ!」
「ほんとそれじゃ馴らすためにもう少し多めに出してもらおっかな?」
「町田君それじゃ彼女はできないわよ、いくらお金がなくても動じない心がないとだめよ」
「せんせ~そりゃないよ~」
「ふふふ、面白い子ね」
「そうでしょ、だから追い出さずにおいておけるんだよね~」
「コウよそれを言っちゃあおしめ~よ~」
「町田君ちゃんとサポート出来たら少し単位あげるから頑張りなさい」
「えっ!マジ!教授大好き!」
「ってもう単位足りてるじゃん!」
(あははは)
それからの買い物は蚊取り線香やらスプレーやらサンオイルやらで、こまごまとした雑貨がほとんど。
予算も想定内で収まり、午後4時少し早いが肝試し班はチェーンの喫茶店へと足を運んだ。
「買い物も終わったし、これで今日はお開きの予定だけど」
「そうなんだ」
「ああそれで結局電車で良いのよね?」
「うん、特に電車じゃなきゃダメなんてことはないけど、やはり車酔いする人がいないとは限らないし」
「ああ確かにそうだね」
「場所は決まっているからどちらでも、好きな交通手段を選んで構わないよ、ただし車の場合は出費がかさむけどね」
「いやいや、もう電車でしょ寝ていけるし」
「その代わり寝過ごすと大変だよ」
「いやいや最近は寝ちゃうと自動で起こしてくれるらしいし」
リニアモーターの各駅停車は最初の停車が小田原になっており、そこまで20分しかかからない。
その時間で寝過ごすなど考えられないし、次の下田線は終点まで行くわけだから、乗り過ごすも何もない。
「もしかして先輩、東海道本線で行くんですか?」
「え?違ったの?」
「小田原まではリニアでしょう」
「それ特急券いるじゃん」
「せいぜい2・3千円ですよ」
「いやいやゆっくり海見ながらいくつもりだが・・」
「まあ行き方はそれぞれだから、連絡もすぐ取れるし。でも先輩それだと一人で行くことになりますよ」
「・・・・あっ! 自分からはぶる予定作るとこだった・・」
「ふふふ」
「町田君攻めが甘いわね」
「どちらにしても下田線は普通の電車で終点まで行くから海はそこでゆっくり見れますよ」
「当日はどこで待ち合わせ?」
「リニアなら始発品川だよね」
「そう品川に朝9時、そうすれば昼までには下田につくからすぐに遊べるよ」
「初日の予定は?」
「うん すぐに水族館に行こうかなと思ってる、人数も多いから全員同じという縛りは無しにするけど」
「ああ確かに、20人近くぞろぞろは遠足みたいだね」
「二手かまたは3つぐらいに分かれて行動しても泊まる場所は同じだから、夕飯までに戻ればいいし」
「肝試しはいつやるんだ?」
「二日目を予定してる、近くのお寺に許可取ってある、植木をへし折らなければOKだってさ」
「おお~」
「じゃあ二日目は海と肝試し?」
「その予定だよ」
「行きは荷物多いけど帰りは宅配で運ぶから、その前に買い物もすませば一石二鳥でしょ」
「伊豆の土産って何があるんだ?」
「干物とか、酒の肴とかね」
「今は地酒とかワインもあるみたいよ」
「まあ土産は行ってからだよね」
旅行の予定を話しながらその日の買い物は全て済み、買った肝試しグッズはコウが全て家で預かることにした。
「全部コウちゃんが預かるの?」
「うん当日品川までは一人でもっていくよ」
「あたしも手伝うよ」
「グリー抜け駆けはだめよ、当日はあたしもコウの家からスタートするから」
「あはは、じゃあそういうことにしよう」




