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面倒ごとは突然に!③

 

「で…話は変わるけどさお前はどうやってこっちの世界に来たわけ?こんな風に言っておいてくれ頼んだアリア!」


「分かりました限さん!私に任せてください!」


「(また訳の分からない言語で話おって!ワシにも分かるように話さんかい!)」


「(今話すので待ってください!えっと…あなたはどうやってこっちの世界に来れたのですか?もし帰り方を知っているなら教えてくれませんか?)」


「(どうやって来たと言われたら…お主の魔力を追って来たら谷に落っこちてしまっての~。そんで目が覚めたらここにいたってわけだ)」


「(私と全く同じ世界の渡り方してますね。では、あなたも帰る術は無いのですか?)」


「(あぁ…残念ながら剣一本で生きてきたワシは魔法の類は使えなくてな)」


「(そうですか…答えてくれてありがとうございます)」


「その顔は帰れる術は無かったってことでいいのか?」


 鎧の話を聞いた後に浮かない顔をしていたアリアの硬い表情を見て限は何も収穫は無かったと判断した。


「はい、ごめんなさい限さん…私何の役にも立ててませんね」


「俺はアリアに役に立ってもらおうとか考えていないからな?さっきも言ったがアリアはまだ大人じゃないんだ…だから俺達みたいな大人を頼っていいんだ」


「で、でも!私が限さんに迷惑かけっぱなしなんてダメです!住む場所も食べ物もお風呂まで貸してもらっているのに…」


「そこ関しては全く気にしてない。アリアが家に来てくれたおかげで俺は休日が楽しみになったんだ、だからそんな自分の価値を陥れる真似はしなくていいんだぞ?」


「限さん…」


「なぁ…いい加減に二人だけの世界に入るの止めてくれないか?私たちの存在意義が無いのだが」


 限とアリアが作りだした二人の世界にしびれを切らしたのか雅が世界に割り込んでいた。

 しょっちゅう二人だけの世界を作りだしては周りを置いていっていることを自覚しているのか限は申し訳なさそうな表情をしていた。


「すまん…今度からはなるべく早めに終わらせる」


「それをしない選択ではダメなのか?」


「ダメだな。アリアがいつも自分に悲観的になってしまうからな…もっと自分に甘くなってもいいと思うんだけどな」


「そんなことよりさ~、アリアちゃんとそこの鎧の方はどういった知り合いなのですか?帰れる術が無いとか何の話なんですか~?」


 そんなことと言われて眉毛がピクリと動いたが、一々反応していてはめんどくさいのでス限はスルーすることにした。


「話してもいいけど…これから聞いた話でもし、アリアに危害を加えようものなら俺が相手になるからな?ただの一般人だと思って甘く見ないことだな」


「わ、分かったわよ…そもそもアリアちゃんに危害を加えるなんてことしないわよ。危害を加えないと約束するわよ」


 一般人と思えないほどの殺気を発している限にひるみながらもアリアに一切敵意を向けないと約束を結んだ。

 限はもし断られたらどうしようと内心冷汗をダラダラと滝のように流していたが、相手が素直に応じてくれたのでホ…っと胸を撫でおろしていた。


「じゃあ話すぞ、実はアリアは…」


「えぇ~!?アリアちゃんがぁ~!?」


「…そんな昔のお約束みたいなリアクション求めて無いから」


「すまんおっさん…なんかリアクションしないとダメな気がしたから」


「では改めて…アリアはこことは違う別の世界…つまり今流行りの異世界から来た別の世界の人なんだ」


「「はい?もう一回言ってもらっていいですか?」」


「まぁ、そうなるよな…つまり俺達とは別の人類だよ。見た目や食べる物なんかは全く同じだがな」


 二人が難しそうな顔をしながら見合っていた…

 いきなり異世界から別の人類が来たと言われても信じれれないのが普通であろう。


「うーん…どうする海?私たちの職業的に見過ごすわけにはいかないんだよね?」


「だよね~、もしかしたら会長に訳を話せばどうにかしてくれるかもね~」


「なんだ別の世界の人はやっぱり危険と判断されるのか?」


「別に始末しろ~!とかは言われないんだよ?ただね…アリアちゃんの身柄をこっちで拘束しないといけないの」


「アリア預かってくれるの?酷いことをしないなら預かってくれるのもありだな~」


「嫌です!私は限さんと離れたくありません!」


「ワガママ言わないでくれよアリア…これが一番安全な方法だと思うぞ?」


「嫌です!限さんはさっき私に甘えていいと言ってくれたので甘えます!」


「よかったな限よ!こんなにお前に惚れてくれてる女がいてくれて嬉しいだろ?」


 そんな二人の会話を見ていたペンタはニヤニヤと楽しそうに限をからかっていた。


「嬉しいけどよ…アリア俺よりかなり年下だろ?たぶん、大人になる頃には他の男に惚れてるだろ…俺みたいな何の取柄もない男なんてすぐに飽きられるだろ」


「おっさん…あんたどれだけ彼女いないのか?そんなにモテないのか?」


「お、そこを聞いちゃいますか?聞いて後悔しないか?酒飲まなくても荒れるからな俺は」


「怖いからやっぱり止めとく…」


 死んだ魚のような目をしながらユラユラと亡霊のように揺れている限の姿に恐怖を感じたのか雅が大人しく引き下がった。


「(おい、アリア・アルトリアよ…こやつらはさっきから何を話しておるのだ?)」


「(私の身柄についてです、私は本来ならばこの世界にいていい人ではありませんからね)」


「(ふむ…人間はメンドクサイのだな)」


「(あなたは人間ではないのですか?)」


「(ペンタから聞いておらぬのか?ワシはこの鎧が本体の魔族だ…簡単に言えば魔族の裏切り者だがな)」


「(そうだったのですか…でもなぜペンタ様に剣を教えたのですか?)」


「(ワシはあいつに戦争を終わらせてほしかったのだ…あいつはワシが魔族と知っても特に何もしなかったからな。あいつが魔王を倒して平等な世界を作ってくれると期待しておったのだがな)」


「(でも、ペンタ様は力を使い果たして剣に封じられてしまったから出来なかった…)」


「(だから、ワシはお主らペンタの子孫に賭けたのだ…あいつの志を理解してくれるかもしれないと)」


「師匠はそんなことを望んでいたのだな…我が負けたばっかりにすまない…」


「(いや、お前が気に病むことは無い…むしろお前に全てを任せたワシが悪いのだ)」


「負けた?ペンタ様は魔王を倒したのではないのですか?」


「あ、いやそれはだな…魔王を倒しても封印されたら負けであろう?そう言うことだ」


 見るからに焦っているペンタを怪しんでいたが、世界を救った英雄を疑うのも失礼だと思ったのかそれ以上追求しることは無かった。


「そうだ!アリアちゃんを会長に紹介して日本で悪いことをしないってことを直接交渉しに行こう!」


「直接交渉するのか?まず、その会長とやらはどこにいるんだよ」


「会長は基本的に京都にいますよ~、ちなみに会長が雅ちゃんの師匠と同じ陰陽師の人だよ~」


「京都か~…京都って日帰りでは無理だよな?」


「長崎から日帰りは難しいですね…せめて二日はいると思いますよ~」


「だよな~…仕方ない明日二日有休貰ってきて京都に行くか…」


 現地に行く前提で話をしている限達にアリアが不思議に思ったのか一つ提案を出した。


「あ、あのー雅さん…電話ではダメなのでしょうか?」


「会長は電話が苦手なの…それとこれは外部に漏れても困るから直接話さないといけないと思うわ」


「そうなのですか…それなら仕方ないですね」


「じゃあ…明日の夜に京都に行かなきゃな。アリアの安全を確保出来るなら安いもんだ」


「上手くいけばいいのだけれどね…」


 ボソッと誰にも聞こえないくらい小さな声で雅が意味ありげに囁くように呟いた…




どうも、よしおです

今回も最後まで読んでくださった方ありがとうございます

これからも頑張って更新していくのでよかったら読んで行ってください

誤字や脱字がありましたら教えてくれると助かります

では、次もよろしくお願いします


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