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厄介ごとをプレゼント!?①

Twitterでアンケートを取ってみた結果、ファンタジーが一番多かったので今回書かせていただきました。

クリスマスなので話を合わせてみました!

たぶん僕もこんな感じのクリスマスですね…

もちろん美少女抜きの…

それでは読んでください!

感想出来たらお願いします!

なるべく辛口がいいです

 今日はクリスマスイブ…いや、もう12時を過ぎたからクリスマスだ。

 クリスマスとは本来はイエス・キリストの誕生を祝う行事だが、日本ではハロウィンなどと同じく本来の意味とは違う意味で広まっている。

 だから街にはカップルで溢れかえっている……


 そんなことは全く気にもせずに居酒屋ののれんを、一人寂しそうな雰囲気を漂わせながらくぐっている男がいた。


 男の名前は藤井(ふじい) (げん)。歳は27、職業は清掃員、彼女いない歴は自身の年齢と同じだ。

 限は標準の日本人の体をはるかに大きく超える大柄な体つきに、すれ違った人に少しばかりの恐怖を感じさせる鋭く尖った黒い瞳。

 そんな見た目のせいで限はよく裏稼業で働く人間と間違われているが、裏稼業どころかパチンコや競馬などの賭け事さえしたこと無いのだ。


 限は自分の見た目をコンプレックスを持っており、せめてもっと優しそうな顔なら少しはましな人生を歩めたのではないのかとさえ思っている。

 そんなことを考えながらのれんをくぐると、すぐそばのカウンター席に限の友人がいたので、限は友人の隣のカウンター席にゆくっりと腰を下ろした。


「なんか元気ないな?どうかしたのか?」


「どうして神は不公平なんだろうと考えてたら少し悲しくなってな……」


「そうか、男は顔が全てじゃないぞ!優しさを持っている男こそが真の男だ!」


「おい、いつ俺が顔をの話をしたよ?ほぼ正解だけどよ」


「だろ?俺にはお前の考えてることが何となく分かるんだ。お前表情に出やすいからな」


「そうなのか?」


「結構出てる。分かりやすいのは昔からだな」


「そうか……とりあえず酒頼んでいいか?酒飲まないとやってられない。すいません~!芋焼酎お願いします!」




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「何で俺は女性が苦手なんだろうか……女性と話そうとすると頭が動かなくなるよ」


「まだ昔のことが忘れていられていないんじゃないのか?」


「あのことはもう克服できたはずなんだけどな。でも、あいつより好きな人が出来たことが無いのも事実だしな」


 昔のことを思い出したくないのか、限はコップに注いでいる芋焼酎を一気に口に含み喉に胃の中に流し込んだ。

 それを見た限の友人は心配そうに限を見ながら、


「そんなに飲んで大丈夫か?もし酔っぱらっても家まで送らないからな」


「大丈夫にひまってるだろ~…俺をどんあ奴だとおほっているんだひょ?」

 それに今日は1日休みを貰ってるからね。


 限は酒に酔うと口調がおかしくなってしまう。だが、暴力やおかしな行動を起こすことは無いので限の友人は声をかけるだけにしていた。


「いやいや、もう酒回ってるだろ。今日はここらへんで終わらないか?」


「まじゃまじゃ飲めるぞ!お前……さては彼女がいるんだろ!吐け、吐け!……ウッ!……気持ち悪い」


「お前が吐いてどうする……吐くならトイレ行ってこい!店に迷惑かけてるな!」


 ガタッ、ダダッ、バタン!


 限は限界が近くなってきたので、席を外して急いでトイレに駆け込んだ……


「クリスマスにトイレで吐くってどう……」


 限の悲しい考えはトイレの水と一緒に流されていった……


「はぁー…そろそろ帰るか」


 そう言い残して扉をバタンと閉めた。




 友人と別れた限は家にに帰るべく歩き出した。

 周りには楽しそうに会話をしている男女のカップルや結婚指輪を彼女に差し出してプロポーズを行っているカップル等がいたが、男には何の関係も無いのでこれ以上傷つかないようにと足早に走り去っていく。

 冬の夜の冷たい風が男の心と体をさらに冷え込ませていた……


「夜の風が体に沁みる。早く帰ってコタツで寝よっと……」


 路地を抜けた先に剥がれかけかけている白の塗装に錆が浮き始めてきた二階へと続く階段が付いている一軒のアパートが見えた。

 このアパートは限の住んでいる家だ。

 ちなみに限の住んでいる家は2Kで風呂と洋式トイレ付で洋室がそれぞれ4畳である。


「ヘイヘイ……やっと着いたよ我が家!鍵、鍵……あ、あった~!」


 酒を飲み過ぎた影響、もしくは独り身の辛さを実感したのか大声を出して孤独を紛らわせようとしていたのかもしれない……


「あー、ヤバイ寒い……」


 ガチャという音とともに扉が開いた……

 限は鍵を2、3回手に刺してしまったが特に気にしていない様子だった。


「ただいま~!って誰もいないか!アハハ!!!………え?」


 真夜中の暗さに包まれた部屋、普段なら誰もいないはずの限の部屋のコタツに誰かが潜っていた。

 限は泥棒が入って来たのかと警戒したが、スー、スー……と穏やかな寝息がコタツの中から聞こえてきたので泥棒では無いと限はひとまず警戒を解いた。


「あー!母さんかな?合鍵渡してるしね。そうだよね~」


 パチっと電気のスイッチを入れると白い光が部屋全体を照らし出した。

 だが、そこに限の母親の姿は無く、見たことも無い少女が寝ていた……


「け、け……警察に電話しなきゃ……」




 限は急いで警察に電話したが、「酔っ払っているんじゃないですか?明日もいたら連絡くださいね~」と酔っ払いの妄想と思われてしまい切られてしまったようだ。

 限はどうするべきか部屋中をぐるぐると落ち着きなく歩き回り、やがて、「明日行けばいいだろ」と結論に辿り着いた。


「とりあえず…寝てみて明日もいたら警察に行こ」


 限は考えることを一旦やめて寝ることにした。

 自室のベットでゴロンと横になって睡魔が来るまで大人しく待っていたがあの少女が気になって眠りに就けずにいた……

 




 爽やかな朝とはほど遠い目覚めだった。

 二日酔いのせいで酷く痛むのか頭を押さえ、フラフラと危なげない足取りをしていた。

 男が昨日のことを思いだそうと頭を抱えていると……


「うおっ!び、び、び…びっくりした!」


 いきなり男の目の前に金髪で目鼻がキレイに整っており背丈は140~150くらいで、年齢は14~15くらいと予想できる体つきの世間一般的に言えばかなりの美少女が男の顔を心配そうにのぞき込んでいたのだ……

 そして、少女が口を開き男に話しかけた。


「へ?何語?英語じゃ無いな…うーん、分かんない…」


 だが、少女の言葉を男は理解することが出来なかった…

 男は日本語と英語を話せるが、そのどちらの言語でも無かったのだから。

 なぜか、少女は表情が暗いままだった……

 男は心配になったのでお茶でも飲ませて落ち着かせてあげようかと立ったその時に突然携帯が鳴った。

 着信をを見ると〈母さん〉と書いてあった。男は痛む頭を抱えながら携帯を触り電話に出た。


「もしもし~母さん?いきなりどうしたの?」


『ねぇ!あんた彼女出来たの!?いつ!いつ結婚するの!?』


「はぁ!?何言ってんだよ…彼女なんているわけないだろ?いたら見せてほしいくらいだな」


『またとぼけちゃって!お母さん知ってるのよ~、昨日家に煮物持って行ったら女の子が訪ねてきたのよ?』


 つまり、男の母親の話をまとめると…


「家に入れたのはあんたか!なんで知らない娘が家に入っているのかと思ったらあんたが入れたのか!」


『え、彼女を家に入れちゃまずかったの?』


「だから…彼女じゃ無いって!どう見たって14~15歳くらいの歳だろ!仮に彼女だとしたら犯罪だよ!」


『そう?お母さんは別に歳は気にしないわよ?』


 あ、もうダメだこの人…ボケてきてる……と男は諦めモードに突入した。


「あんたが気にしなくても世間が許さないんだよ!」


『私は世間がどれだけ反対しても応援するわよ!』


「もう…切るね…バイバイ」


『結婚式呼んでね!』


 なんか最後まで変なことを口走っていたが反応しないでそのまま切る。


 何か少女が必死に話しかけてきてたが、全く理解出来ない。

 よく見ると、少女は赤と黒のチェックスカートと白いセーターを身に着けていたが、お腹の辺りの生地が切り裂かれたかのようになっていた。

 このままの格好で外を出歩こうものならば、男は犯罪者として警察に追われてしまう…

 それを避けるために男はある行動に移す。


「全く何を言っているのか分からないな、とりあえず…交番行くからその服着替えてもらわないとな」


 だがどうする、言葉の通じない相手に伝えるには…

 男は突然、閃いたようで何かを探しに別の部屋に入って行った。


「どこに置いたかな~。お、あった」


 コタツの上にぶちまけてあった鉛筆と紙を取った。

 そして、鉛筆を手に取り紙に向かって必死に書き出す。


「あれ?意外と難しいな…もうちょっと上手く書けなかったかな」


 10分くらいかけてようやく完成した。


「これなら分かるだろう!」


 手に持っている紙を少女に差し出した。

 そう、男が書いていたのは絵である、絵なら言葉が分からなくてもある程度伝わると考えたのだ、それでも分からなさそうだったらジェスチャーもつけるつもりである。


 だが、少女は頭のの上に?マークが見えるほど困惑していた。

 それもそうか、年頃の少女が着替えを見られていい気分になるわけがないと男は思っていたが、実際はこれを着ていいのか迷っていたのである。

 そんな事を知るわけもない男は着替えを持ってき、少女に渡して奥の部屋に押し込んだ。


「やっぱり話が通じないと不便だな…日本語か英語話せたならな~」


 ないものねだりをしていても無駄だと分かっていても、つい口からこぼれてしまう。


「あ、ジーンズとシャツで大丈夫かな?でも家にはそんな物しか無いから我慢してもらわなきゃな」


 男は今更ながらに渡した服に少し不安を覚えた。

 少女を部屋に押し込んで10分ほど経ったその時…ガチャ、扉の開く音がした。着替えが終わったらしい。

 だが、さっきの服と変わらないままだった。

 さすがにこのままはマズイと感じた男はタンスを漁って目当てのものを探す…


「あれ、ここに畳んで入れておいたはずなんだが。おっ、なんか違うけど似てるからこれでいいか」


 フードの付いた灰色のパーカーを引っ張り出して、急いで持って行き無理矢理着させる。

 特に嫌がりはしなかったので安心していた。

 少女が先ほど男が書いた紙に何かを書いていた。


「何書いてるんだ?どれどれ…」


 上から覗き込むと、何やら文字をたくさん書いていた…どの文字も理解出来ないものだったが。


「アリア・アルトリア」


 少女は紙に書いた文字を指しながら何か言っていた。

 男はすぐさま携帯を取り出して検索をしだした、だが検索しても架空の人物しか出て来なかった…


「アリトリア、アリトリア…そんな国は無いな。もしかして名前かな?」


 男はもう一度確認するべく近づいて紙を手に取り、文字を指さしながら言った。


「あー…アリトリア?」


「アリア・アルトリア!」


 声を少し荒げて怒っていた。


()()()()()()()()()()()()()()()!」


「あぁ!アリア・アルトリアか!ごめん、アリトリアじゃないのか…」


 男はもう一度確認するべく話しかける。


「アリア?それが君の名前?」


 男が呼ぶとこちらを見て嬉しそうにニコニコしていた、たぶん名前で合っているのであろう。

 男も自己紹介をするべく、紙に急いで鉛筆で書き殴る。


藤井 (フジイ) (ゲン)。これが俺の名前だ」


 男改め限の顔と紙に書いた文字を交互に指を指しながら少女が復唱した。


「フズィ、ゲン?」


「違う違う、ふ、じ、い、だよ」


「フジイ?フジイゲン?」


 そうそう、と言いつつ大きく首を縦に振って肯定の意を表す。


「まぁ、よろしくな。アリア」


 限が握手をするべく手を差し出すと…


「マァ、ヨロシクナ?フジイ?」


「おう!よろしく!」


「オウ!ヨロシク!」

 もしかしたら日本語が話せるのかもしれないと限は思い始めていた…

 とりあえず、交番に連れて行くために外へと出た。


どうでしたか?

ここをこうしたらいい!というところがあったら感想お願いします!

週一で投稿すると思うのでお願いします!

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