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たまには休息も必要だ③

はい、また日常が続くので嫌いな方はスルーしてください

もし、好きな方がいたら読んでください

 

「何のことかしら~?じゃねぇよ!居てもいいけどアリアやペンタに変なこと吹き込むなよ?」


 その限の言葉に限の母親はフフと笑いながら答えた。


「大丈夫よ~!ここら辺の商店街のお店とか限ちゃんの小さい頃の写真しか見せないわよ~」


「母さん…俺の小さい頃の写真見せるの止めてくれって何かい言えば分かるの?俺はあの頃の記憶は消し去りたいくらいの黒歴史だからさ」


「何を言ってるのよ限ちゃん!限ちゃんのしたことは褒められるべき行為なのよ?それを恥じるなんて!」


「限さんの義母様!ぜひ私のもその話聞かせてください!」


「ほらー!やっぱりこうなるじゃん!だからその話は嫌なんだよ…」


 限の母親の話に興味を持ったらしいアリアが、続きを聞きたそうに目を輝かせていた。

 それを見た限は大きくため息をついていた…

 ちなみに、ペンタは我関せずと言いたげな表情でプリンを貪っていた。


「アリアちゃん、私のことは義母様と言わずに涼子りょうこと呼んでいいのよ~」


「はい!分かりました涼子さん!」


「ねぇ限ちゃん…」


「何だ母さん?」


「私明日には死ぬのかしら?こんなに可愛いお嫁さんがから名前で呼ばれるなんて…」


「何だか母さんと社長が同類に見えてきた」


 アリアに名前を呼ばれて喜んでいる姿を見て、限は橋口社長とどこか似ている所があるなと感じていた。

 そんな母親の意外な一面に気づいたときにグルル~…と誰かのお腹の音が部屋に響いた。

 誰の音かは大体は予想がついているが誰も言わなかった…


「さて、ご飯作りましょうか!私が作るので限さんたちはお茶でも飲んで寛いでいてください」


「いや、アリアだけに任せるのは悪いから俺も手伝うよ」


「あらあら、いい夫婦になりそうね~」


 アリアが立ちあがると、それに続き限も立ち上がった。

 そんな、二人の様子を見て涼子は子供の成長を見守る母の顔で見ていた。


「そう言えば…この子は誰なのかしら?」


 プリンを食べ終わったのか、満足そうに舌なめずりをしつつもお腹を抑えているペンタを指差して限に訊ねていた。

 限は一瞬、どう説明すれば誤魔化せるかと考えた…

 そして、いい考えが思いついたのか涼子の方を向いて毅然とした態度で話し出した。


「実はだな…あの人はアリアの姉なんだ。アリアと同じファミリーネームを持ってるから本人に確認してもらって構わないよ、彼女は日本に来たはいいけど慣れない環境の中で大変だから俺が家に泊めてあげてるんだ」


 全てが嘘では無いが、ほとんどが真っ赤な嘘だ。

 無茶苦茶な説明だが息子のことは信用しているのか涼子は特に気にした様子も無く、フーンと呟いてお茶を飲んでいた。

 どこまでもマイペースな性格である。


「涼子さん!今日は私の料理を食べて評価してください!限さんの好みの味を知りたいのです!」


「いいわよ~、だけど基本的に限ちゃんは何でも食べるから気にしなくていいのよ」


「一応俺にも嫌いなものはある。唯一食べれないものはイカの塩辛くらいかな…あれはどうしても好きには慣れないな」


「限ちゃんイカの塩辛嫌いだったの?子供の頃は食べてた気がするけど」


「母さんが何でも食べろって言うから嫌々食べてたんだよ…」


「そうだったかしら?嫌々食べさせてごめんね~」


 涼子の今更過ぎる謝罪に限は苦笑いを浮かべていた。

 限の昔のことを知らない二人は完全に置いてきぼりになっていたが、ペンタはそもそも聞いていないのでいいのだがアリアは話に入りたそうにうずうずしていた。


「あ、ごめんなアリア。こんな昔のしょうもない話を聞かせちゃって」


「いいえ!限さんがあまり好まない食べ物が分かったので大きな収穫です!」


「そうか、そう言ってくれると助かるよ」


「うーん…限ちゃんが愛されてて嬉しいような、限ちゃんがあんまり構ってくれなくて悲しいような」


 楽しそうに二人で喋りながら料理を作っている背中を見ながら涼子は複雑な気持ちになっていた…





 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






「はぁー!美味しかった!アリアちゃんは若いのにお料理上手ね~!私がアリアちゃんと同じくらいの年齢の時は料理なんて全くダメだったわ」


「いえ、涼子さんのお料理美味しかったです!あの肉じゃがの味…とても私では作れないです!」


「なぁなぁ、なんだこの状況は?」


「知らん、困ったときは我に聞くのは止めろ」


 普段から食べる時に使っているカジュアルコタツの上には空の食器が沢山並んでいた。

 食べ終わった後のアリアと涼子は互いの料理をべた褒めし合っており、その光景を見ていた限はいまいち場の空気に乗りきれていなかった。


「さて…ご飯も終わったし宴会といきますか!」


 そう言いながら涼子は冷蔵庫からビニール袋を取り出してきた。

 中身をよく見てみると、缶ビールやワインなど様々なアルコール類が入っていた。

 涼子は意外と酒好きであり、若い頃は酒豪と言われるほど酒を飲んでいたらしい。


「母さん泊る気満々だっただろ?俺にへの差し入れにしては量が多すぎるし」


「そんなこと無いわよ?これはたまたま安かったから纏め買いをしただけよ?」


「まぁ、いいよ…俺は酒飲めるし、母さんも酒飲めるからwinwinだな」


「何だそれは酒なのか?珍しい容器に入れておるな」


 酒と言う単語に反応したペンタが缶ビールを手に持ち、珍しそうに触っていた。

 限はその言葉に一瞬、冷や汗をかいた。

 この地球上に缶ビールを知らない人はほとんどと言っていいほどいないからだ…


「あら、外国には缶ビールとかはあまり普及していないのかしら?ペンタちゃんはワインのボトルとか飲んでそうね」


「我はボトルじゃ足りないからいつもは樽で頼むな」


「マジかよお前…樽で飲むバカたれ本当にいるのかよ。漫画やアニメだけの存在かと思ってた」


「おい、バカたれとは何だ!その首斬り飛ばしてくれる!」


「止めろそれは洒落にならない!それにバレたらヤバいから勘弁してくれよ」


 いつもの名前の付いていない空間から剣を取り出そうとしていた。

 それに焦った限はいつも通りの反応を見せていた。

 そのやり取りを見ていたアリアはもう見慣れたのか特に何もせずにボーっと見ていた…


「あらら、限ちゃんはペンタちゃんとも仲がいいのね~」


「そうですね~…」


 涼子がそんなことを言ってきたのでアリアは適当に相槌を打っていた。


「仕方ない…こんなことをしている場合では無いな。早く酒を飲みたいから許してやろう」


「毎回俺が悪くないのになんで怒られるのか不思議でたまらない…」


「仲直りしたところで乾杯しましょう!ほらほら皆お酒は飲めるわよね?」


 気を取り直して宴会を始めるべく、買ってきた酒を各自に配っていた。


「限さん!このお酒って美味しいのですか?」


 涼子から貰った缶ビールを嬉しそうに見せていた。

 ここで限にふと疑問が生じた。


「あれ…アリアは何歳なんだ?酒飲むこと出来る歳か?」


「いくらなんでも失礼ですよ限さん!私は今年で15歳になるのでお酒は飲めま…ってなんで私からお酒を取るのですか!?」


「アリア14歳だったのか…ごめんなアリア日本では20歳を超えないと酒を飲ませられないんだ」


「何でですか!?私だけ仲間外れはあんまりですよ!」


「そんなこと言われてもな…さすがに未成年に酒を飲ませることは出来ないんだよ」


「そうだな、我が諦めるなら早めがいいぞ?」


「あら、アリアちゃん未成年だったのね。アリアちゃんと初めて会った時にお酒飲ませちゃったわね~」


「母さん何してんだよ…年齢も分からない女の子に酒飲ませるなよ。最悪、無理矢理飲ませたって訴えられるからな?」


「分かりました~、限ちゃんは昔から細かいことを気にするわよね」


 限からすれば全く細かいことでは無いのだが、涼子は特に気にした様子を見せずに缶ビールを開けていた。

 カシュッ!と酒が飲みたくなる軽快な音が鳴った。

 その音につられたのか限とペンタも気づくと缶を開けていた…

 その光景をアリアが一人羨ましそうな目で開けられた缶ビールを眺めていた。


「「「ゴクッ!ゴクッ! フハァー…美味い!」」」


「皆してズルいです…私だけ仲間外れして…」


 アリアは三人で美味そうにビールを飲んでいるの見ながら、金色の髪の毛先をクネクネと弄っていた…

 一人酒を飲ませて貰えずに不機嫌そうに頬を膨らませていたのだが、酒を飲んだ酔っ払い共にはそんな気遣いも出来るわけも無く、適当に慰めようとしていた。


「アリアが大きくなったら飲ませてやるからそれまで我慢してくれ」


 限はアリアの頭をポンポンと面白半分に撫でながら慰めていた。


「そうだぞ我が子孫よ!王族たるもの法律や宗教の教えは必ず守らなくてはな!」


 ペンタはなぜか上から目線で謎の理論で宥めていた。


「あらあら、アリアちゃんのその表情を見てると抱きしめたくなるわね」


もうすでに抱きしめているのだが、そんなことを涼子は言っていた。


「い、痛いです涼子さん…そんなに強く抱きしめられると…」


アリアの顔がみるみる内に歪み、今にも泣きだしそうな表情を浮かべていた。


「大丈夫かアリア?俺の母さんはバカ力だから加減を知らない、だから許してくれ」


「い、いえ!決して痛いから泣きそうになったわけでは無いのです!ただ!」


「「「ただ?」」」


「な、何でも無いです!大丈夫です!」


三人の目線が自分に向いたのがよほど恥ずかしかったのか、顔を赤くさせながら言っていた。

そんなアリアの反応を見て楽しそうに酔っ払い達はニヤニヤとしていた。


「お詫びになるかは分からないけど限ちゃんの小さい頃のお話してあるわ」


「さすがにそれでお詫びになるわけ「聞かせてください!ぜひお願いします!」…なるのかよ」


「まずは何から話そうかしらね~」


「頼むから黒歴史以外の話だと助かる…」





そろそろ例のあの日がやってきますね…

その日に予定が無い人ある人様々いらっしゃることでしょう

ちなみに、僕は予定は無いです

そんなことはさておき、ここがダメだ!とかありましたら感想に書いてくださると助かります

ログインしていない方でも感想を書けるように設定したはずなので気軽に書いてくれると嬉しいです!

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