08 森に来た理由
全然思いつきませんね。
「…んじゃその婚約者?が豹変したから婚約を断ってストレス解消として森に入ったら、オークに襲われたと」
「そうだ!あのクズはその腹に人間が入ってるのか?と思わせるぐらいに太っていて、お父様の前では私に優しく接していたが、お父様がいなくなった時に、いい身体だな結婚してからお前を沢山奉仕させてやるぞ?その身体でな!と言ってきたのだぞ!?そんなクズの嫁になるなら、舌噛み切って死んだほうがマシだ!」
話の内容は姫…フィア様はある貴族と婚約をしてたみたい。王様の前ではいい人ぶっていたが、王様がいなくなった後その貴族がなんか言って、それに腹が立ったフィア様はすぐに婚約を破棄し、魔物を狩る趣味をもってたフィア様はこの森に入ったらしく、魔物をストレス解消のために狩ってたらオークに捕まり犯されそうになったところを俺が助けた…ということらしい。
「いろいろあったんだね、姫様。この後どうするの?あたし達もできれば王都に行きたいのだけど…」
「姫様はやめてくれ、ミドリ。私達は友人なのだろう?多分大丈夫だ、もし無理でも王女の権限で王都に入れさせる」
「へぇ〜そうなんだ…あんまり無理すんなよ…」
「分かっている」
王都か…久々に沢山の人を見れるな。
「今日はもう暗いから王都には明日行くかな。どれぐらいかかるんだ?」
「馬車で2〜3日ぐらいだ。王都からこの森は一直線の道だからな」
「そうなのかーんじゃ飯にするか『生成:鯖の塩焼き 3枚』『生成:皿 3枚』」
ポン!
音がなって出てきたのは脂がのった鯖の塩焼きだった。
ちと頭が痛かったなまあいいや。
「うし、できた。んじゃ食べますか」
「そうだね、それじゃいただきます」
「「いただきます」」
こうして俺らは第二王女、フィアと一緒に飯を食べた。
むしゃむしゃと俺が鯖を食べているときフィアが、
「前から思っていたのだがカゲツは何者なんだ?」
こんなことを聞かれた。
「俺?俺は狐だよ?まあ本当の姿を見せないと分からないか『獣化』」
ボフゥン!
真っ先に俺は自分の手を見た。銀色の美しい毛が生えた手だった。
狐だ。それは最初にこの世界に来たときの姿だった。
「これが俺の本当の姿。黙っててごめんな」
「銀色の狐…!あ、貴方様はもしや神獣様ですか!?」
フィアが驚いた。何それ神獣?おいしいの?
「俺って神獣なの?ミドリ…」
「さあ?神獣なんじゃない?」
さあ?って…適当な…もし神獣だったとしても特にこれといったことはしないからな。
「今までとんだ御無礼を!せめて私の手足一本でお許し下さい!申し訳御座いませんでした!」
フィアが土下座をしながら謝ってきた。なんだこの豹変ぶりは…
「大丈夫だから!顔を上げてくれ!そもそも俺自身が神獣だったとは思っていなかっただけだから!俺は何もしない!」
当たり前だ。なんでこんな綺麗な女性の手足一本切り落とさなければならんのや。
「あ、有難う御座います!」
「あと俺が神獣だからってそんな喋り方は似合わない。今まで通り、普通に接してくれ」
「!わ、分かった…神、カゲツ…今まで通り普通に接しよう…」
こうしてフィアと出会い、俺の正体が神獣だったと気付かされた日であった…
次は王都に行くお話の予定です