07 生成とオーク達と女騎士
遅れました
人化に成功してから一週間がたった。
結局男か女か分からない中性的な人から変わらなかった。
そして服がミドリからもらったTシャツと下着だけなので、魔力で服を作ってみる事にした。
色は黒でいいかな。今の俺って身長どれぐらいなんだろう。
ミドリが140から150cmぐらいの身長で、俺がミドリを見上げるから25cmくらい身長が離れていると思う。
それじゃ作るサイズは120cmくらいか。
「『生成:子供用浴衣』」
ポン!
なにもないところから小さい浴衣が出てきた。
成功したようだ。
「痛ッ!魔力結構持ってかれたな…だけど服ができた!よしあの忌々しいTシャツとはおさらばだぜ」
「なによ忌々しいって。カゲツは絶対Tシャツのほうが似合う。ブカブカだけどそこが萌えるんだよ。分からないかい?」
はい、分かりません。
「んまその話は置いといて早速着てみなくては」
そういえば俺って祭りのはんてんぐらいしか来た事ないんだよな。着る方法って同じなのだろうか。
「ミドリ。浴衣の着る方法ってはんてんと同じだっけ?」
「そうだよ。カゲツから見て右手側が内側、左手側が外側だった気がするよ。あとカゲツ帯がないよ」
「そうだった。『生成:子供用 帯』」
ポン!
「できたぞ。帯はあれだな、魔力の消費量が浴衣本体より低いな」
「大きさが違うんだから当たり前でしょ。それじゃあたしが着付けるからカゲツはそこで立ってて」
「悪い、頼むわ」
俺は恥ずかしいがミドリに着付けてもらった。なんかミドリがハアハアしてたが見なかった事にしよう。
「できたよ。どう?動いてみて解けない?」
俺は走ったりジャンプしたりしたが、着崩れる事はなかった。
「大丈夫。解けないよ」
「なら良かった。それとカゲツ?あたしのも作って欲しいんだけど」
「ミドリだけ着てないのはなんか寂しいな」
ミドリのサイズは150cmの女物だよな。それしかない。
「『生成:女物 浴衣 帯など』」
ポン!
できた、ああ頭痛え。もう寝たいわ。
「ほいミドリできたぞ。早く着替えてな」
「わかったよ〜」
と言ってミドリは物陰で着替え始めた。
そういえばあの羽熊に襲われてから火属性の魔法使ってなかったな。
「『火球』」
丸い火の球ができた。身体強化して蹴ったら3件ぐらいの家ぶっ壊せるんじゃないのかな。
そんな事を考えたらーーーー
「止めろッ!離せ!」
若い女性の声が聞こえた。何かに襲われているのだろうか、ちょっと行ってみよう。
なんと。綺麗な顔立ちの女騎士みたいのがが豚人間、オークに襲われていた。
なんか会話しているようだ。
「ッ!畜生!さっさと私を殺せ!」
「ソレハ無理ダナ。オ前ハオレ達オークガ犯ス」
「こいつら!なんの為に私を犯すのだ!」
「ソレハオレ達ノ子供ヲ産セルタメダ。知ッテイルカ?人間ハオークノ子供ヲ産ムコトガデキルノダゾ?」
「ーーーッ!止めろッ!さっさと私を殺せ!」
こんな会話が聞こえた。オークって喋れるんだな。初めて知ったわ。
パンッ!ビリィィ!
オークが女騎士の付けてた鎧を無理矢理壊されその中に着ていた服を破り捨てた。
「ッ!」
「ハハハ!コレハ綺麗ナ身体ダ。犯シガイガアル」
オーク達の息子さんはフルに達していた。女戦士は涙を流していた。なんか腹が立ってきた。よしオーク達を殺そうそうしよう。
「こんにちは〜オークの皆さん!元気ですかー?」
「ナンダ?オ前?」
「いつもニコニコあなたの近くに這いよる混沌、カゲツさんです」
とあるニャルラ◯ホ◯プみたいなポーズをとりながら言ってみた。決まったぜ…
「そこの君助けてくれ!このオーク達が!」
「わかってますよ〜」
泣いている女騎士に返事し、俺は身体強化の魔法を使ってオークに近づいた。
「よいしょ!」
パァン!
オークの腹に大きな穴が空いた。なんか楽しい。
「オラオラオラオラ!オゥラ!」
片っ端からオークをぶっ殺していった。
そして俺は涙を流していた女戦士に近づいた。
「『生成:女性用 服』」
ポン!
「よし出来た。お姉さん、これ着てよ。いつまでも裸は嫌でしょ?」
「ッ!わ、分かった…」
俺に見られて急に恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤にして、作った服を着た。
「ありがとう、助かった。えっと、君の名前はなんていうんだ?」
「俺はカゲツって言う。あんたは?」
「私の名前はフィア。フィーリア・レイル・バージニアと言う。こう見えても第二王女だ」
「えっ…」
俺は驚いた。
なんで王女様がこんな森に来てるの?
全然思いつかへん…