05 これからのこと
ミドリが羽熊を木っ端微塵にした後の話です
「ん…あぁ?あれ…生きて、る?」
俺は今さっき羽熊に背中を切り裂かれたはずなんだが…背中が全然痛くない。そしてなぜか身体を締め付けるような感覚に浸っている。
「ん?ミドリ?どうしたんだ…ミドリ。起きろ。おい」
俺のことを抱きしめて寝ているミドリに声をかけた。しかし起きない。さてどうするか…そうだ!犬みたいにペロペロすればいいんだ!よォし!そうとなれば行動あるのみ!
「失礼するぞ…ミドリ。ペロペロ…ペロペロペロペロペロペロ…」
俺は犬みたいにミドリの頰をペロペロしてみた。
「ん…んんっ…あ…」
なんかミドリがエロい声を出し始めた。なんかすごくイイ!もう少しやろう。そうしよう。
「ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ…」
「んんっ…あっ…あっ…あぅ!」
「!?」
急に大きな声を出した。なんかものすごくミドリの頰が赤くなり汗をかき、彼女の身体が熱くなっていた。
「なんかいろいろヤバい気がする…ミドリが起きるまでこのままにしておこう。」
俺はミドリに抱きしめらがら起きるのを待った。ミドリは凄く幸せそうな寝顔をしていた…
「ん…あ…カゲツ、おはよ…ってカゲツ!?生きてた…よかったよおおおお…」
起き始めてミドリは急に泣き出した。まあ無理もないと思う。だって一緒にいた俺が死にかけたのだから…
「ああ…ごめんな?辛い思いさせて…本当にすまなかった。だから泣くな?ミドリは元気なほうがいい。あとそろそろはなしてくれ」
「あ、うん…あたしのほうこそごめんなさい…あたしが周りに気をつけてたなら、こんなことにはならなかったのに…でもありがとう。あたしを庇ってくれて」
俺を抱きしめながら泣いていたミドリだったがすぐに笑顔になった。そしてはなしてくれた。若干胸柔らかかったな…ちょっと後悔…
「どういたしまして。それとこれからのことなんだが…俺はここで、ここの森で鍛えたいと思ってる。もうこれ以上ミドリを辛い思いにさせたくないから…ミドリは?」
これは本音だった。もう二度とミドリの泣く顔を見たくないから…
「あたしも鍛えたい!強くなりたい!自分のことも、カゲツのことも守れるように強くなりたい!」
ミドリの目は本当に強くなりたい、そんな目だった。
「んじゃ!これから鍛えるか!」
「うん!」
「だけど腹減ったな。食料調達するか!」
「あたしもお腹が減ったわ。それじゃ、レッツ食料調達〜」
「「おー!!」」
こうして俺とミドリは少しでも強くなるための第一歩を踏み出した。
今回は少し短いですがこれで5話は終わりです
次回を楽しみにしててください(しているとは思わないけど…)