04 洞窟の怪物、羽熊
カゲツの視点からミドリの視点に変わります
「逃げろおおおおおお!!!!!」
「置いて行かないでえええええ!!!!!」
ん?この状況を説明しろだって?俺とミドリがあの後洞窟に入って座ったらそこに羽の生えた熊的な怪物がいた訳で…案の定その羽熊がキレて追いかけてきた。それから全速力で逃げているだけさ…あれ?俺誰に説明してんだ?別にいいか…それより…
「なんだよ!あの熊!?クッソ速いんだけど!」
「あたしに言われても分からないよ!それよりもっと早く走って!じゃないとあの羽熊に殺されるだけだよ!あたしまだ死にたくない!」
「俺だって死にたくないわ!だからあの洞窟の入り口まで全力で走れ!」
そう叫びながら俺とミドリは洞窟の入り口まで全力で走った。
「後数mで洞窟の入り口だよ!急いで!」
ミドリがそう叫んだ。そのとき羽熊が片腕を上げミドリに襲いかかろうとした。
「ミドリ!危ない!」
「何が_____」
ミドリが返事をする前に俺の体は勝手に動き、ミドリを押していた。
グシャ!
「ガハッ!?」
羽熊に背中を切り裂かれた。鋭い刃物で切り裂かれた感覚だった。
大量の血が溢れて出てきた。
「カゲツ!大丈夫!?」
「ぅ…ぁ…」
全然声が出なかった。
「カゲツ!しっかりして!カゲ____」
ミドリの声が聞こえた後に俺の意識が遠のいていった…
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「カゲツ!大丈夫!?」
あたしは羽熊に切り裂かれた狐、カゲツに聞いた。
「ぅ…ぁ…」
カゲツは反応してくれた。しかしカゲツの背中から大量の血が流れ、彼はもう虫の息だった。
「カゲツ!しっかりして!カゲツーーーー!!!!!」
そう叫んだらカゲツの反応が無くなった。
「あぁ…カゲツ…どうして?カゲツ…うああああああああああ!!!!!!!!!」
カゲツがあたしを庇って…あたしを守って…あたしの…あたしのせいで…
そう思っていたら自分の中で何かが切れる音が聞こえた気がした。
「ゆるさない…絶対に許さないぞおおおおお!!!!羽熊アアアアアア!!!!!」
そうあたしは泣きながら叫んだ。なぜか力が溢れて出てきた気がした。
「オオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」
あたしが叫んだ後にそれに応えるように羽熊が大きな声で吠えた。
「死ねえええええ!!!!羽熊アアアアアア!!!!」
ひゅおおおおおぉぉぉぉぉ…バァン!!!!
あたしがまた叫んだら風が吹き始め、羽熊の目の前で見えない爆発が起きた。
「オオオオオオオオオオオオオオ!!??」
羽熊は何が起きたのか分からず驚いていた。羽熊はあの見えない爆発によって片方の羽と肩が吹き飛んでいた。カゲツより大量の血が流れていた。
「死ね!死ね!死ね!死ね!死ねえええええ!!!!」
ひゅおおおおおぉぉぉぉぉ…バァン!バァン!バァン!バアァァン!
あたしが何回もその声を叫んだ。それに応えるように風が羽熊の目の前で何回か爆発した。
「オオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」
羽熊は痛みに耐えきれず大きな声で吠えた。このときの羽熊はもうボロボロで、もう少しで死にそうだった。
「あたしの目の前から消えろおおおおおお!!!!羽熊アアアアアア!!!!!」
あたしはこれでもかと言わんばかりに叫んだ。そしたら羽熊の体が粉々に弾け飛んだ。羽熊の血や肉が洞窟の中や、外にまで飛び散った。
「やった…やったよ!あたしが!あの羽熊を!カゲツやったよ!」
そう叫びながらあたしはカゲツに走って近づいた。しかしカゲツの反応は無い。
「ごめんね…本当に…ごめなさい…カゲツ…うああああああああああ!!!!!!」
あたしはカゲツを抱き上げ、大きな声で泣き叫んだ。怒りや悲しみで何も考えたくなくなった。そのとき…
ゔぉぉぉぉぉぉ…
「!?」
カゲツの切り裂かれた背中が急に発火した。少しずつ傷口が塞がり、銀の美しい毛が生えてきた。あたしはすぐにカゲツの胸に耳を当てた。
ドクン…ドクン…ドクン…
カゲツの心臓の音が聞こえた。
「生きてる…生きてる!よかった…生きててよかったよおおおおお!!!!カゲツうううううう!!!!!うああああああああああんんんん!!!!」
あたしはまた泣き叫んだ。それからカゲツが起きるまであたしはずっと彼を抱きしめていた。
ちょっと長くなった気がします
これぐらいが丁度良いのでしょうか?
これまたクソ文章ですが次回もお楽しみに!