982 おっぱいは、皆違って皆いい 下
「お義兄様に伝えておきますわ」
いや、別におねだりしたわけでは……って言っても届かないか。わたしの言葉、そう軽いものではなくなったしね……。
わかっちゃいるけど面倒よね。気軽に軽口も言えなくなるじゃない。まあ、止めたりしないけどね。やるやらないは聞いた者の判断。そこで止める者がいないのが問題だと学ぶべきだわ。
てか、わたしもその止める者がいなかったわ。いつわたし間違えるか
わからないのにね。自重自重っと。
また岩に腰かけ、背中で風を受けた。
「風が気持ちいいわ」
「チェレミー嬢はお風呂が好きなのですね」
「はい。大好きですわ」
だっておっぱいが見放題なんですもの! とは言えないので胸の中だけで叫んでおきます。
「小さい頃、読んだ本の中に温泉というものがありました。大地の力が湧き出した湯にはいろんな効果があると。肌をよくしたり病気を治したりといろいろです。普通に沸かした湯にも心を安らげる効果もあると書いてありましたわ」
「胸も大きくなる効果も?」
あらやだ。ロリっ娘はツルペタを気にしていたのかしら? 大丈夫よ。あなたは将来、爆乳になるから。わたしにはわかるわ。
「ありますよ。ただ、そんな温泉は希ですけど」
あるならわたしはそこへ絶対に行ってみる。全女性を巨乳にしてみせるわ。
「お嬢様は、小さくてもよいのですよ」
「そうですよ。胸は小さいに限ります」
ふっ。持っている者はわからないのよ。その大きさが神から与えられた宝珠だと。小ささを愛でるには設定とシチュエーションが大事なのよ。いろいろ問題があるから力説はしないけどね。コンプラ的に。
「そうね。こんな大きくて重い胸はいらないわね」
ラグラナとランのおっぱいをつかんだ。
わたしの小さな手には収まらない巨乳。これは自分の胸にあるより他者の胸にあったほうがいい。征服できないとわからされるのがいいんだもの。
「握らないでください」
「胸は収まるくらいでいいわ」
自分の胸は自分の手のひらに収まるくらいがちょうどいいわ。足元が見えないのは不安だしね。
「いいわね。ラグラナとランは大きくて」
ヤダ。手がおっぱいに吸いついて離れないわ。モミモミ。
「だから揉まないですください」
「誰にも揉まないんだからわたしが揉んであげるわよ。このこの!」
このおっぱいが誰かのものになるかと思うと憎くて仕方がない。このおっぱいはわたしのもにしたいわ。
「チェレミー様、落ち着いてください!」
ランが抜け出してわたしを羽交い締めにした。あん。背中におっぱいがっ。
「さ、さあ、お嬢様。もう上がりましょうね」
「ほら、チェレミー様。上がりますよ。暴れないでください」
いや、もっと背中でおっぱいを感じたいわ~!




