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令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん


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981 おっぱいは、皆違って皆いい 上

「すぐ連絡を」


 なんやかんやとエレアシム様とラーレシム様が離脱してしまった。お風呂タイムの前に……。


「小さな山と大きな山が消えてしまった」


 楽しみにしてたのに残念。偉大なる景色が消えてしまったわ……。


 いや、失ったものを嘆いても仕方がないわ。あるものを楽しみましょうか。


「まあ、お風呂に入りましょうか。ラグラナ、ランも入りなさい」


 二人が減ったのなら二人を足せばいいわ。おっぱいは皆違って皆いい、よ。


 ──言った偉人に最大の謝罪を──。


 露天風呂に向かい、ぱっぱと服を脱いだ。


 体を洗って湯船に。わたし、おっぱいが入ってくるシーンが好きなのよね。


 てか、湖の方向を見てないのは不自然か。クッ。しくったわ。わたしとしたことが策に溺れてしまった……。


 いや、待って。そこは発想の転換よ。岩に座り、振り返るように湖を見る。皆が入って来たら皆に視線を戻すではどうかしら? これなら自然に見れるわ。ナイスよ、わたし!


「お嬢様。また悪巧みですか?」


 うお! 皆、いつの間にか入ってるじゃない! クソ! 考えすぎたわ!


「あなたはわたしをなんだと思っているのよ」


 平常心。平常心よ、わたし。おっぱいは逃げたりしないんだから。


「権謀術数の申し子みたいなお方だと思ってます」


「まあ、間違ってはいないわね」


「否定してください」


 否定はしないわ。おっぱいを得るには生半可な覚悟ではいられないし、頭を使わなければならない。権謀術数なんてやって当たり前なのよ。


「いい景色!」


 ロリっ娘なだけにまだ羞恥心は育ってないよいで、岩の上に立って仁王立ちしている。


「ランもやってみたら」


 下からおっぱいを眺めたいから。


「やりません!」


「気持ちいいわよ」


 どれ。主としてちょっと見本を見せてあげましょうかね。


 髪をかき揚げ、ロリっ娘の横に立って仁王立ちする。大自然の中でマッパで立つ。これが気持ちいいのよね。


「世界を支配した気分になるわ!」


 ロリっ娘の未来が頼もしすぎる。この子は爆乳に──じゃなくてビックになるわ。


「ふふ。世界は広いわよ。井の中の蛙にならないように」


 ウアハハと笑ってみせた。


「……止めてください。外に聞こえますよ……」


 ランに羽交い締めされて止められてしまった。あ、背中におっぱいが。これはこれでグッドだわ。


「あなたもよ」


 ロリっ娘も母親に羽交い締めされて岩から下ろされてしまった。


 母娘により共演。ご馳走さまでした。


「ここに館を建てて欲しいわ。いい場所すぎる」


 皆で仁王立ちして反対側から見たい。きっと絶景でしょうよ。

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