969 そんなんじゃないんだからね! 上
「くしゅん!」
なんとも可愛いくしゃみをするロリっ娘。上手く育てたらツンデレになるかな? ツンデレ巨乳、なんか夢があるわね……。
「火を焚きましょうか」
薪を出してライターで火を点けた。
「あー暖かい」
火のありがたさと偉大さを知る。これぞ湖水浴の醍醐味。ってまあ、これが初めてだけどね。
「……暖かい……」
「ふふ。こういう経験は大切なことよ。将来、大人になったときわかるから。ラグラナ。温かい牛乳をお願い」
冷えた体に温かい牛乳。万能な飲み物よね。大人なら熱燗で温めるんだけどね。
「ハリーヌ様には温かい葡萄酒にしましょうか」
もう飲んでもいいお年頃。牛乳よりいいでしょう。
ラグラナやジーヌ家の方々がすぐに用意してくれ、それぞれ美味しくいただいた。
「次は船に乗りましょうか」
船大工ががんばって作ってくれたもの。乗らないなんて失礼だわ。
「ま、まだやるの!?」
「まだもなにも始まったばかりよ。小さい子は飽き性ね。まあ、無理して熱でも出されたら困るしね、休んでなさい」
子供はすぐに熱を出す、って聞いたことがある。ロリっ娘になにかあったら大変だしね。無理させないでおきましょう。
「ラン。船に乗ってくるわ」
「わたしも参ります。チェレミー様を一人にはできませんから」
「ランって、泳げたかしら?」
「潜るのは習いました」
それ、侵入するヤツ! 海兵隊か!
「王宮も変な教育をするものね。人なんて侵入させなくてもやりようはあるっていうのに」
なんのための魔法よ。人力に頼りすぎじゃない?
「わたしたちは魔法が使えませんので」
「そうね。魔法に対抗するには肉体を鍛え、技を磨き、精神を強くするしかないわね。権力はたくさんの犠牲の上に立っているものだわ」
それが身分ってもの。天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず、なんてものはない。概念すらない。人権なんて貧しい者が踏みにじられてやっと目覚めるものでしょうよ。
「わたしは、そういうの嫌いだわ。自分だけ利益を得るのは歪んでいるんだもの。やらせるなら相応の対価を払わないと」
おっぱいを無駄に散らせるなどわたしが許さない。おっぱいは人類の宝なんだからね。
「ランは前ね。櫂は持ったままにしておきなさい。わたしがやるから」
カヤックの前にランを乗せ、わたしは後ろに乗った。
「あなた、やっぱり胸が大きくなったわね。脇からはみ出ているわよ」
「む、胸ばかりが女性の価値ではありませんから!」
なにを言っているの。女性の価値はおっぱいがあることでしょうが。世界を敵にしようとわたしはその価値観を曲げたりはしないわ。
「左右から叩いてやりたいわ」
きっといい音がするでしょうよ。
「落ち着いてください! 叩いても自分の胸は膨らんだりしませんよ!」
少なくともわたしの心臓は激しく躍動するわよ。




