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令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん
第11章

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566 さようなら 上

 とうとう帰るときがやってきた。


 思えば長いことおっぱいを見て──じゃなくて、長いことゴズメ王国にいたものだ。過ぎてみればいい国だったわね。


 帰る日。いつものように起きていつものようにウォーキングとヨガをする。ルーセル様も巫女たちも同じように行っていた。


 終われば皆で温泉にいって汗を流す。


 巫女の三人とは今日でお別れ。このおっぱいも見納めかと思うと涙が出てくる。望めるなら巫女五人をコルディーに連れていきたいわ……。


 朝食も皆でいただき、食休みをしたら一旦部屋に戻った。


 部屋は片付けられ、机も壺もコルディーに運んである。ただ、商品を運ぶ必要があるので寝室はそのままにしてあるわ。こちらで休むときもあるからね。


「今までありがとう。またきたときはよろしくね」


 ゴズメ王国側のメイドにお世話になったお礼を言う。


「こちらこそよくしていただきありがとうございました。またのご来訪をお待ちしております」


 部屋を出たら外に。たくさんの人が見送りに集まってくれていた。


「寂しくなるわ」


「その分、穏やかな日々になるでしょう」


 問題はいろいろ出てくるでしょうけど、わたしがいなくなるだけで心配事は確実に減るでしょうよ。


 ……いや、わたしがトラブルメーカーってわけじゃないからね……!


「貴女にはたくさん助けられたわ」


「それに見合うものをいただけました。これからもよき関係でいられることを切に願います」


「そうね。よき関係でいたいものだわ。ルーセル。お願いするわ」


「はい。お任せください」


 ルーセル様も成長したものね。おっぱいばかり見ててなんで成長したか見てなかったわ。ごめんなさいね。


「マルティラ。ライミラ。ルーチェ。体に気をつけて。また会いましょう」


 ゴズメ王国に残る巫女たちを一人一人抱き締め、おっぱいの感触を堪能した。背丈的にちょうど胸に顔がくるんですよ。ゲヘゲヘ。


「またお会いできることを切に願っております」


 あーほんと。連れて帰りたいわ。このおっぱいと別れたくないよ~!


「アルカ。ミルレーン。元気でね」


「しっかり役目を果たすのよ」


「また会いましょう」


 巫女たちで最後のお別れを交わした。


 あぁ、あの中に入っておっぱいに押されたい……。


「ほら、いくぞ」 


 コノメノウ様にお尻を叩かれてしまった。だから手加減しろや! 痛いんだよ!


「はぁー。さあ、皆乗りなさい」


 メイドたちや兵士たちを馬車に乗せた。バラバラより纏めたほうが転移しやすいってことよ。


「タルル様。お願いします」


「うむ」


 あっけなく転移。館の前に現れた。


「情緒もなにもありませんね」


「そんなものすぐ忘れる。お、雪か。またかまくらで一杯やれるな」


 まったく、この方は!

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