307 サマーヒル
お祭りは終わり、マルビオ家に道筋を教えた。わたしの役目も終わった。
いや、まだやることはあったわね。この地にコノメノウ様がきた証を残さないといけないわ、
次の日、疲れが残っていたようで、いつもの時間に起きられず朝食ギリギリに目覚めてしまった。
すぐに用意をして食堂に。なんとかマルビオ家の方々と朝食を一緒にできた。
「チェレミー嬢。わたしたちは今日の昼には城に帰るとする」
それは仕方がない。領主がそう城を空けることはできないし、これからのことを考えないといけない。ゆっくりはしていられないでしょうよ。
「それでしたらマリアラ様を残していただけますか? コノメノウ様がこの地にきた証を残すので、その証人になっていただきたいので」
「証を残す?」
「正確に言うなら将来のために史跡を作る、ですかね? コノメノウ様がこの地にいた物語を作ればそれを見たい者が集まってきます。あ、今さらで申し訳ありません。この地ってなんて名前なんでしょうか?」
本当に今さらでごめんなさい。なんて地なんです?
「ブライラス地区と呼んでいるが、かなり広範囲を示してある。別邸や牧場は夏の別邸と呼んでいるな」
「では、サマーヒルと命名しましょう」
「サマーヒル?」
「とある物語に出てきた地名で、夏の丘と言う意味でした。ちょうど夏に開きましたし、牧場も丘みたいなもの。メイベルが命名したことに致しましょう」
つまらない真実より夢のある物語のほうが後世には喜ばれるはず。歴史は創られるのよ。
「……チェレミー嬢はそれでよいのか?」
「わたしは別に歴史に名を残すことに興味はありません。どちらかと言えば残さないまま歴史から消えていきたいと思っています」
自分が知っていればそれで満足だし、性格的に裏で暗躍するほうが性に合っているわ。
「チェレミー嬢はなにを望むのだ?」
「のんびりゆったりできるていどの平和ですね」
やれてないじゃん! とか言わないで。わたしだってやれてないのはわかるわよ。でも仕方がないじゃない。問題があちらこちらからやってくるんだからら! それらを解決しながらわたしが望むおっぱいパラダイスを築いてんのよ!
スローライフどこいった? なんてことも言わないで。いろいろ忙しい日々ながらわたしはわたしのペースで生きられてんだからわたしは満足……でもないか。一日一回はおっぱいに囲まれたいわ……。
「なるほど。チェレミー嬢は強欲なのだな」
さすがルゼット様。平和の価値をよくわかってらっしゃる。
「はい。わたしは強欲ですよ。目的のためなら手段は問いません。必ずのんびりゆったりできるていどの平和を得てみますわ」
平和こそおっぱい。おっぱいこそ平和。イエス、おっぱい!




