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令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん
第6章

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274 事業計画

 リンがすぐに入ってきて、ウォーキング用の服に着替えさせてもらった。


「メイベル、起きないわね」


 結構、物音を立てているのにまだ熟睡しているわ。


「申し訳ありません。お嬢様は目覚めが悪いもので……」


 うお! マリーヌ、いたんかい! 全然気がつかなかったわ! お付き侍女って特殊能力がないと勤まらないのかしらね?


「そう言えば、うちのラグラナ、どうしているかしら?」


 最近、まったく見てないわね。まだ城から帰ってないの?


「物資補給に手間取っていると聞いております」


「まあ、他領だしね、仕方がないわね」


 マルビオ家が協力してくれているでしょうけど、勝手が違うのだから手間取るのも仕方がないでしょうよ。


 ラグラナなら問題ないでしょうから、ウォーキングに出かけた。


「人の往来がさらに増えたわね」


 牧場に町でもあるのかってくらい人の往来があり、商人の馬車まで走っているわ。


 うん。お前が原因な! とかの声は聞こえません。原因ではなく仕掛人と言ってください。ふふ。計画通りだわ。


「でも、よく許可をもらったわね」


 牧場の横に小屋が建てられており、観光地のお土産屋が並んでいるようだわ。採算合うのかしら?


「おはようございます、チェレミー様」


 小屋を見ていたら商人風の男性に挨拶された。


「おはよう。ここにお店を出すのかしら?」


「はい。村長に許可を得られましたので」


 村長の許可があればいいんだ。まあ、元々マルビオ家でも重要視してなかった場所。村に一任していたってことでしょうね。


「今日、領主ご夫妻や親族の方々が到着するわ。明日辺り視察すると思うからよろしくお願いするわね」


「領主ご夫妻様が! はい、わかりました! 皆に知らせておきます!」


 こちらに連絡は入ってないのか。連携がまったく取れてないみたいね。まあ、まだ始まってもいないしね。仕方がないか。


 男性がどこかに駆けていき、並ぶ小屋を見て回った。


「たくさんのお金を注ぎ込んできたわね」


 宿屋でも建てそうな勢いの建物が造られている。どんな事業計画を立てたのかしらね? 許した人、誰よ?


 牧場に目を向ければ騎士様たちが馬に跨がって走らせていた。ん? あれ?  見知らぬ騎士様がいるわね。ま、まさか、ルティンラル騎士団の方? マルビオ領にきたって言うの?


 わたしの読みは正しかったようで、騎士団長のラインフォード・ライザード様がいた。マジか!


「チェレミー嬢!」


 あちらもわたしに気がついたようで、馬から下りて向かってきた。


「いらっしゃっていたのですね」


「ああ。昨日の夜に。挨拶が遅れて申し訳ない」


「いえ。ちょうどよかったですわ。今日、領主ご夫妻がやってきますので」


 ってことを軽く説明した。


「そうか。到着まで身なりを整えんといかんな」


「朝食をしながら領主ご夫妻を迎える話し合いを致しましょう。よろしいでしょうか?」


「わかった。皆に伝えたら向かうとしよう」


「では、別邸で」


 ウォーキングを中断して別邸に戻った。

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