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令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん


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118 脚フェチ

「……あなた、顔を近づけての生存確認は止めてちょうだい……」


 その鼻にかぶりつくわよ。


「努力します」


 それ、直すときのない返事よね。次やったらかぶりつくから。


「夜中?」


 明かりが灯されているところからして夜中なのは間違いないみたいだけど。


「もう少しで夜が明けます」


 がっつり眠ってしまったようね。それじゃ皆に心配かけているか。起きたら謝罪しないと。


「お腹が空いたわ」


 魔力を回復するのに相当エネルギーを持っていかれたみたいね。


「サンドイッチを用意しております」


 この世界がゲームか漫画だと思ういくつかある理由の一つ、サンドイッチ。変えるのが面倒だったのかしらね?


 すぐに口にせず、まずは口を濯ぎ、白湯を飲んで体と胃を目覚めさせる。


「下着、替えた?」


 トイレにいきたくなってパンツに触れた。カボチャパンツからセクシィーおパンツに変わっていた。


「はい。体を拭くのに着替えさせました」


 カボチャパンツは長時間トイレにいかなくてもいいようなもの。危うく漏らすところだったわ。


 ベッドから起き上がり、部屋にあるトイレに入ってすっきりさせた。ふー。


「と言うか、部屋にトイレをつけたのね」


 ここは城でのわたしの部屋。前は布で囲んだだけのものだったけど、板で囲んだトイレにしたのね。


 指輪と腕輪はそのままなのでよかった。これがなければ大変なことになっていたわ。


 トイレを出ると、コノハがいて、お茶の用意をしててくれていた。


 グリムワールでお湯玉を出して手を洗い、ついでに顔を洗った。


「お嬢様。行儀悪いですよ」


 おっと。油断していると地が出ちゃうわ。手と顔を洗うお湯玉は別にしないとね。


 ラグラナからタオルを受け取り、顔を拭いてから手を拭った。

 

 席に座り、用意してくれたサンドイッチをいただく。あら美味しい。


 相当な空腹だったようで、用意されたサンドイッチをすべて平らげ、紅茶で流し込んだ。


「お代わりしますか?」


「いえ、充分よ。叔父様たちが目覚めるまでゆっくりするわ。あなたたちも休みなさい」


 お腹が落ち着いたら長椅子に移り、脚を伸ばしてゆっくりした。


 がっつり眠ったので眠気はないけど、体がちょっと筋肉痛になっている。こういうときタイツがないって不便よね。あれ? タイツとストッキングってなにが違うのかしら? 脚フェチじゃないからわからないわ。


 まあ、タイツは防寒用でストッキングはお洒落用と分けておきましょう。


「コノハ。錬金の壺を持ってきてちょうだい」


 休めと言ったのに休もうとしないコノハとラグラナ。まったく、主の言うこと聞きなさいよね。


 城に置く用の錬金の壺だけど、物質創造の付与も施してある。城だといろいろ足りないものがあるからね、こういうときのために用意しておいたのよ。


 ストッキングを想像して創造する。


「うん。いいできだわ」


 もちろん、ストッキングのことよ。錬金の壺が優秀なのは知っているからね。

 

 ストッキングをはき、わたしの脚に合うよう縮小の付与を施していく。


 ぴったりのところで止め、長椅子から立って具合を確かめた。


「お嬢様。はしたないですよ」


「具合を確かめているのだから許してちょうだい」


 セクシィーなおパンツ様を丸出しにするのはごめんあそばせ。スカートを捲し上げないとストッキングが見えないのよ。


 少し動いてみるとストッキングが下がってしまった。あ、それでガーターベルトが必要になるのね。ただ、セクシィーなためにあると思っていたわ。


 まあ、わたしは付与魔法があるので位置固定の付与を施せば下がることもない。


「素足よりいいわね」


 スカートで脚が隠れるとは言え、生足ってなんか嫌だったのよね。なぜか靴下って文化もなかったしね。


 ……そういうところも受け継いで欲しかったわ……。


「どうかしら? ストッキングと名づけようと思うの」


 わたしもサンドイッチと名づけた転生者と変わらないわね。ストッキングを別の名前にするの面倒だわ。


「とてもよろしいかと思います」


 なにか食い気味のラグラナ。自分もはきたいのかしら?


「服飾メイドに作らせましょう。できたらメイドにはかせなさい」


 わたしはストッキングよりブラジャーに力を入れてもらいたいけど、貧乳なわたしが言っても可哀想な目をされるだけ。生を見れることで我慢しておきましょう。


「お嬢様には白より黒がお似合いだと思いますよ」


 黒? いや、さすがに黒は攻めすぎじゃない? ちなみにわたしは赤が好みだわ。白しかないから白のおパンツ様を穿いているけどね。


「まあ、いろんな色を創っておくわ」


 毎日はくようになるんだし、いろんな色やデザインのを創っておくとしましょう。その日の気分ってあるからね。


 それはともかくストッキングに振動と圧迫の付与を施して脚をマッサージすることにした。


 うん。気持ちいいわ~。


 あ、これもお妃様に送っておきますか。脚を見せない文化とは言え、美脚と言う言葉はある。きっと脚フェチの人がいるのでしょう。そんな人のために脚を美しくするお洒落アイテムを広めてあげるとしましょうかね。フフ。

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