1052 リンク 上
「チェ、チェレミー様。よろしくお願い致します」
朝食後、食休みをしていたらラーレシム様がやって来た。
「よく来てくださりました。不安でしょうけど、ラーレシム様を危険に晒すつもりはありません。危険なことはこちらで受け持つのでご安心を」
この娘も将来有望そうだ。未来のおっぱいはわたしが守るわ。
「皆様方。この方は、ラーレシム様。天能を宿しております。ただ、正確な力はわかっておりません。つい最近、わたしが天能かと判断しました」
「天能はわかるものではないのですか?」
「わかる天能とわからない天能があります。わたしも指摘されるまで付与魔法が天能であることを理解できませんでしたから」
わたしの付与魔法、チートやな~って思っていたくらいだ。
「ラーレシム様も魔法とリンク──繋がったものではないかと思います。わたしたち魔法を知る者には空気と同じです。あって当たり前。よほどのことがなければ意識することはありませんからね」
空気も魔力も意識すればありがたく、大切なものだと理解できる。より意識できるようになって効果を増すようになるわ。
「精神魔法の一種、ですか?」
「かも知れません。ですけど、わたしとしてはタリール様と同じ系統ではないかと考えます。魔法と繋がっているのなら血が関係しますから」
ロリっ娘は風の属性。シューティングスターと相性がいい。心と心がより強くリンクしているのだ。
「……つまり、聖女ということですか……?」
「また、公爵様の胃を痛めてしまいそうですね」
二人の聖女を出した家となれば王城からも王宮からも、いや、妖狐からも目をつけられてしまう。マッハで胃に穴が開きそうだわ……。
「公爵様の胃も、ラーレシム様も、タリール様もわたしが守ります。いえ、ここにいるわたしたちで守ります」
ラーレシム様の手を握った。
これは政治の話。お妃となる方は聖女を味方につけたと同義であり、各家は勝ち馬に乗れることを意味する。
八家にジーヌ家が加わればコルディーではかなり大きな派閥となる。これを見逃すような家ならコルディーではやっては行けない。無視する貴族もいない。ラーレシム様は守る価値があるということになるのだ。
「ええ。わたしたちで守りましょう」
侯爵令嬢のマレカ様が真っ先に声を上げた。
「そうですわね」
サーシャル様が続いて皆様方がラーレシム様の味方となった。
「ラーレシム様。わたしたちはあなたの味方であり、わたしたちの妹です。姉たるわたしたちがあなたを守ります」
握る手に力を籠める。この思いを伝えるために。
今年も読んでくださりありがとうございました。よいお年を。




