1050 敵がいる 上
「ラインフォード様。騎士様の中に光魔法を使える方がいたりしませんか?」
朝、ウォーキング前にラインフォード様に尋ねてみた。
「軽い光を出せる者なら二人はいる」
あら、いるんだ。簡単な光魔法ならそこそこいるってことかしら?
「呼んでいただけますか?」
わかったと、寝起きな感じの騎士様が二人、やってきた。
「お休みのところ申し訳ありません」
お詫びにお二方の手を握り、才能開花付与を施しておいた。わたしの魔力半分(四分の一ずつか)を注いだ。ふー。
「今ので光魔法を使えば使うほど成長するでしょう。ご興味があるなら鍛えてみてください」
手を離し、ラグラナからタオルをもらって汗を拭った。朝から魔力半分消費はキッついわ~。
「チェレミー嬢。わかっているところまでで構わない。状況を教えてくれ」
「湖に敵がいます。精神に干渉する存在が。天能に関与できることからして同じ天能系を持っていると考えます。ただ、魔法での遮断も可能からわたしのように天能と魔法の複合型と見ていいでしょう」
まったく、ファンタジーは面倒だし、困ったものだわ。前世の知識が通じないんだからさ。まあ、だからって科学に精通しているわけじゃないけどね。わたし、文系だし。
「今はそれだけです。襲って来るかもわかりません」
「でも、チェレミー嬢は襲って来ると判断して用意しているのだな」
「悲しいかな、わたしはいろいろ巻き込まれる体質みたいなので、このままなにもなく、はないでしょう。必ず事は起こると見て動いております。巻き込んでしまい申し訳ございません」
わたしが悪いわけじゃない。そんな運命を与えた神様が悪いのです。でも、おっぱいに囲まれた人生にしてくれたことには感謝です。
「ふふ。それは願ったり叶ったりだ。チェレミー嬢の剣となり盾となって戦わせていただこう」
「わたしとしてはなにもないことを願い、なにかあったら逃げ出したいのですけどね」
「でも、逃げないのだろう?」
「当然です。コルディーの敵となりそうな存在は完膚なきまで叩き潰します」
コルディーのおっぱいを見捨てるなど、わたしの目が茶色いうちは、絶対にしないわ。いや、死んだとしても守護霊となって守ってみせる!
……お前が悪霊になってどうすんねん! とか言わないようにお願い致します……。
「ルティンラル騎士団も最後まで貴女に付き従いましょう」
ラインフォード様たちが片膝を地面につけて頭を下げた。
それはわたしでなく妃候補者にやって欲しいものだわ。でもまあ、それをねつ造するのがわたしの役目。情報を制した者がおっぱいを救うのよ。




