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令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん
第18章

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1047 相乗効果 下

 地表が霞むほど上昇したら滑空させた。


「空もいいものね」


 前世ではヘリコプターに何度か乗ったけど、安いのはうるさいだけだった。まあ、シューティングスターも風を纏っているので静かってわけでもないけど。


「シューティングスター。急降下して」


「任せろ!」


 翼を畳んで一気に急降下。風圧が凄い。頰が波打っているわ。


「──急上昇!」


 ふっ飛んで行きそうなロリっ娘を支え、落ちないよう鞍をつかんだ。


「さて。そろそろ湖に戻りましょうか」


 もう陽が沈みそうだ。皆様方とお風呂に入らなくちゃならないわ。


「もっと飛びたかったな」


「明日にしなさい」


 ロリっ娘と一緒にね。


 天幕に到着すると、完全に陽は暮れ、篝火が焚かれていた。


「まずは夕食にしましょうか」


 まずはお腹を満たしてお風呂に備えましょう。


「皆様方、長い間空けてすみません。食事にしましょうか。あ、タリール様をお願いね」

 

 ジーヌ家の侍女に気絶したロリっ娘を渡した。漏らしてないから大丈夫よ。


 野外食堂に向かい、皆様方とおしゃべりしながら食事を楽しみ、湖から精神攻撃をされたことを伝えた。


「あ、悪霊かなにかですか?」


 長い沈黙のあと、辺境公令嬢のサーリス様が口を開いた。


「わかりません。悪霊を見たことないので」


「辺境では悪霊がよく発生しますわ。光魔法で浄化しても懲りずに湧いてきますわ」


 悪霊いんのかい! 辺境、怖いな!


「我が領地でも出たことがありますわ。光魔法を使える者が少ないので村が滅ぼされたこともありましたね」


 辺境伯令嬢のロンリア様も嘆いている。


 あれ? コルディーって悪霊が多い地だったの!? 初めて知ったんですけど!


「この中で光魔法を使える方は?」


 誰もできないと首を振った。そう都合よくはないか。


「それならグリムワールで光魔法を使ってもらって覚えさせるしかありませんね」


 記憶付与を施せば誰も使えるようになるわ。


「あ! 王都でも悪霊が出たとウワサを聞いたことがありますわ」


 公爵令嬢のサーシャル様が声を上げた。


「それなら光魔法の使い手がいても不思議ではありませんね。公爵様に、いえ、ルティンラル騎士団に走ってもらいますか。公爵様では下に伝わるまで時間がかかるでしょうからね」


 すぐに手紙を認めてラインフォード様に届けてもらった。迅速に動いてくれるでしょうよ。


「皆様方には申し訳ごさいませんけど、名を売るために参加してもらいます。コルディーを救ったご令嬢として歴史に名を残してもらいますわ」


 これは強制だ。断ることはさせませんわ。

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