1033 真のおっぱい愛 下
「問題はまだ起こっていないのですよね?」
「出てないからこそ動くべきなのよ。先手先手と動くことで、どんな問題が出ても対処できる。策は多いほど被害は少なくて済むものなのよ」
精神攻撃から対策はいくつか用意できるし、その存在の予想が立てられる。まずは精神攻撃に対抗できるものを用意しましょうかね。
「それが毛糸なのですか?」
「そうよ。妃候補者の魔力は高いですからね。わたしの付与魔法で防御策の一つを用意しますわ」
わたしの付与魔法を突破されたとは言え、まったく効果がなかったわけではない。調整すれば対抗はできるわ。
「では、すぐに用意致します」
できる侍女は仕事が早い。いや、仕事が早いからできる侍女なのか。
皆様方を集め、リリヤンを出して編み方を学んでもらった。
「これは、なにか意味があるのでしょうか?」
「毛糸に魔力を籠めて、わたしの付与魔法を増幅させるようにします。それにて騎士様方をお守り致します」
さすがにわたしたちが前面に出るわけにはいかない。騎士様方が出ることになるでしょう。なら、まずは騎士様方の防御力を高めることだ。
「ミサンガ。とある国の願いの腕輪。これに思いや願いを籠めて大切な人に贈るのが始まりだったとか」
ごめんなさい。ミサンガのことなんも知らんのですわ。そんな理由で勘弁してくださいませ!
今日は簡単なリリヤンを教える。
「あら、タリール様がお目覚めのようですよ」
わたしのベッドで寝かせていたロリっ娘が目覚めたようだ。睡眠付与が弱かったようだわ。朝まで寝かせていたかったのに。
「……な、なに……?」
状況がわからず戸惑うロリっ娘。妃候補者が集まる場所だと教えてなかったわ。ちゃんと教育させられていたかしら?
優秀なだけに教育できる人がいなかったから我が儘に振る舞っていた感があった。公爵様やミシエリル様、わたしに丸投げしたか?
「タリール様。妃候補者の方々ですよ」
生意気に出るかと思ったら、ベッドから飛び出してわたしの後ろに隠れてしまった。内弁慶か?
「すみません。たくさんいて驚いたようですわ」
「構いませんわ。まだ幼いのですから。わたしの妹も同じことをしましたっけ」
「ふふ。どこの妹も同じなのですね」
そう言えば、ここに集まった方々は長女ばかりだったわね。
王子と釣り合う年齢の者が選ばれ、最終的に八人に絞られる。自然と長女になるのかもしれないわね。
「外に出てもよろしいですよ」
そう優しく伝えると、背中に隠れてしまった。なんやねん?
「ふふ。まるで姉妹のようですね」
「ええ。お似合いですよ」
わたしに妹萌えはない。巨乳な妹なら興味はあるけど。早く爆乳に育ってね。
仕方がないと、リリヤンを編み続けた。




