1022 解放と開放 下
なんだろう? サングラスをかけたらファンタジーからセレブ感に変わってしまった。
コルディーは西洋人をグレードアップさせたような容姿をしているからか、現代風な格好をさせると一気にセレブ感が出てしまった。
……この世界、ハーレなクイーンだったのかしら……?
ロリをよしとする風潮がまるでない。大人な感じだしね。ゴズメ王国は貧乳好きが考えた世界だわ。わたしが断言する。
「皆様方、とってもお似合いですよ」
セレブおっぱい。まさかそんなシチュエーションがあるなんて。わたしの新たな癖が解放された気分だわ。
「いいですわね」
「ええ。眩しくないのがとてもいいわ」
令嬢とは言え、ずっと家の中にいるわけではない。外に出ることもある。
眩しいときはベールをするけど、あれって陽を遮る効果はあまりないのよね。布を厚くすれば前が見えなくなるし、薄くすれば意味がない。サングラスの存在はありがたいでしょうよ。
……ただ、サングラスをよしとする社会になるかはわからないけどね。いやまあ、わたしの目的は男性に流行らせることだけど。ふふ……。
「正式な場ではかけられないでしょうけど、こうして休暇や私的なことに使えばよろしいでしょう。上位の者が使用していれば下もそれに習うでしょうしね」
「わたしは使いたいですわ。これならどんな眩しい日でも外を歩けますから」
本当に苦労していたのね、マレカ様は。式典用のベールを用意してあげましょう。わたしもお妃様の前にベールをして現れたしね。
「少し、波際を歩いてみましょうか。足に水が当たる経験もよいでしょう」
まずはわたしが歩いてみせた。
度胸があるハルハリーナ様が動き、くるぶしまで湖に入ってしまった。あれは、川に入ったことあるわね。
「意外と冷たいのですね」
「この暑さならちょうどよい冷たさですよ。ハルハリーナ様は川で泳いだりしてましたか?」
「え、ええ。よくわかりましたね」
「水に抵抗がないからですわ」
「はい。母方の実家で泳いでました」
「泳げる川があるのですか。羨ましいですわ。カルディムは深い川がないので泳ぐことができませんでしたから」
泳げる川があればカルディムで水着を流行らせたかった。残念で仕方がなかったわ。
「チェレミー様は泳げるのですか?」
「はい。泳げますよ。お風呂で覚えました」
前世からうん十年も泳いでいなかった。水着を流行らせるために泳ぎを練習したものよ。
「……わたしが言うのも変ですけど、チェレミー様は変わっていらっしゃいますね……」
「泳ぎは体を引き締めてくれますからね。女性こそ覚えるべきですわ」
って言ったらなぜか微妙な笑顔をされてしまった。なぜに?




