1021 解放と開放 上
シナプスが輝きすぎて脳の血管まで焼き切れそうだわ。
このまま天に召されても後悔はないけど、さすがにジーヌ家に迷惑はかけられない。血の涙を流しながら自重しましょうか。ふー。ふー。ふー。
「皆様。砂浜は歩き難いのでご注意ください」
大丈夫。わたしは冷静よ。凪のように穏やかだわ。
この世界にもサンダルはあるかもだけど、高位貴族が履くようなものではない。砂浜を歩くのも初めてでしょうからゆっくりと歩いてもらった。
騎士様方が等間隔で立ってくれ、見ていないようで見ているのがわかる。わたしにはわかる。同じ男だったから。
うーん。役得がないのも可哀想よね。見て見ぬ振りも大変でしょうからね。
「皆様方。少し魔力をいただいてもよろしいでしょうか?」
まずは妃候補者から攻めましょう。
「え、あ、はい。構いません、よね?」
「はい、構いません」
戸惑いながらも皆様方から魔力をいただき、シャレオツなサングラスを作り出した。
「皆様方。陽の光が強いので、これを目にかけてください」
こうですよと、サングラスをつけてみせた。
「これはよいものですね! わたし、あまり陽の光が得意ではないのです」
侯爵令嬢のマレカ様が大変喜んでいた。目が悪いのかしら?
「もし、視力が弱いのでしたら視力強化の付与か、サングラスに視界調整の付与を施しますよ。もしかして、眼鏡をかけているので?」
「はい。普段は眼鏡をかけています……」
眼鏡ご令嬢とかいたんだ。
わたしは眼鏡フェチではないけど、眼鏡におっぱいは好きである。ヤダ。想像したら鼻血が出そうだわ。
「眼鏡、いいですよね。昔、憧れていました。なんだか賢く見えるので」
丈夫に産んでもらえたので、わたしの視力はいい。動体視力もいい。夜目もよかったりする。むしろ、おっぱいを見逃さないために鍛えたまである。基礎があってこそ付与魔法が働いてくれるからね!
「……社交界ではあまりよいものではありません……」
「そうなのですか? 眼鏡をかけた女性を好きな男性は結構いるものですよ」
わかる。わたしにはわかる。眼鏡フェチはいると。
「そうなのですか?」
「そうですよ。今度、眼鏡をかけて騎士様方の前に出てみましょうか。必ずマレカ様を見る方はいますから」
野郎どもで固まっている男なんてエロを求めているもの。わたしが新たな扉を開けてあげましょう。癖解放。フェチ開放。新たな世界にいらっしゃいませ~、だ。
「まあ、それはあとにして、サングラスの具合は如何でしょうか? 違和感があるのなら遠慮なく申してくださいな」




