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令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん
第18章

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1015 湖へリターン 上

 がんばったけど、途中で意識が途切れてしまい、目覚めたらベッドの中だった。


 ……クッ。一生の不覚。あんな機会を潰すなんて……!


 悔しくはあるけど、あの感触は全身に記憶されている。ラグラナのおっぱい。侍女たちのおっぱい。異世界転生オッパーイ! 


「おはようございます」


 ラグラナがわたしの視界に入って来た。近いって!


「おはよう。途中で眠ってしまったのね」


「はい。満足そうな、まるでそのまま天に召されるかのような顔でした」


 ま、まあ、あの状況なら天に召されても不思議ではないわね。


「胸って枕に適しているものなのね。わたしも枕になりたいわ」


 じゃない。そうじゃない。わたしが枕になってどうする? わたしが欲しいのはおっぱい枕よ。あの柔らかなおっぱいを頭にして眠りたいのよ。きっといい夢が見れるはずだわ。


「眠れないときはわたしが枕になりますから、変なことはしないでくださいね」


 え? ラグラナがおっぱい枕になってくれんの!? チョー嬉しいんですけど! 言質はいただきましたからね!


「そのときはお願いするわ」


 おっぱいってどの方向から頭を乗せたらいいのかしら? 昨日のように。抱っこされながらおっぱいに顔を埋める? 片方に頬を乗せたほうがいい? いろんな選択肢がありすぎて決められないわ!


「お嬢様。もう少し横になっておりますか? まだ起きるには早いですけど」


「起きるわ。少しウォーキングして体を起こすとしましょうか」


 夜着パジャマからウォーギング用の服に着替え、外に出ると濃霧で満ちていた。


「凄いわね。こんな濃霧、初めてだわ」


「中止なさいますか?」


「大丈夫よ。道は覚えているから」


 濃霧と言っても石畳は見える。グリムワールで風を吹かせたら問題なく歩けるわ。


「チェレミー嬢!」


 ルティンラル騎士団の方が二人、駆けて来た。屋敷にも配置してたのね。ご苦労様です。


「おはようございます。ウォーキングするだけなので大丈夫ですよ」


 と言っても聞いてくれるわけなし。仕方がないわね。


「チェレミー様、おはようございます」


 お願いしますと口にしようとしたら騎士伯令嬢のハルハリーナ様が訓練服に剣を差して現れた。


「おはようございます、ハルハリーナ様。鍛練ですか?」


「ええ。毎日やっているので日課です」


 そうなんだ。お泊まり会では我慢していたのね。悪いことしたわね。


「チェレミー様は、毎日歩いているのですね」


「はい。わたしは健康のために歩いております。血行がよくなるので」


「そ、そうですか。よくなるとよいですね」


 なぜか苦笑いをされてしまった。わたし、変なこと言ったか?

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