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令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん
第18章

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1000 ピタゴラススイッチ 下

「ラインフォード様に連絡を。屋敷に帰ります」


 ラグラナに指示を出し、すぐに片付けが開始された。


 まだ帰らない領民はジーヌ家の兵士たちに任せる。せっかく治したんだから温かくしてなさいよ。夏風邪は長引くんだから。


 昨日に撤退準備は言ってあったから一時間もしないで完了。わたしは久しぶりにレオに跨がった。


「長いこと放置してごめんなさいね」


「グワァ~」


 まったくだぜ! みたいに鳴くレオ。浮気者でごめんなさい。


「ラン。ラナをよろしくね」


 今さらだけど、なんかランかラナが間違えそうね。


「畏まりました。ラナ。よろしくね」


「クワァ~」


 ラナもランに会えて嬉しそうだ。まあ、ラナに一番乗っているのはランだしね。久しぶりの再会が嬉しいのでしょうよ。


「チェレミー嬢、出発する!」


「はい。どうぞ」


 屋敷まで一気に駆けるので、先導はラインフォード様にお任せ。わたしは走ることに集中させてもらうわ。まあ、レオに任せっぱなしなんだけどね。


 走るとあまり移動してないことに気づいた。十五キロも離れていない感じかしら? 湖を一周するの、一月では足りなさそうだわ。


「……わたしは休暇しに来たのに……」


「がんばれ」


 うっさいよ! レオの頭の上でサムズアップすんな! イラつくわ!


 休むことなく駆け抜け、屋敷に到着した。もっと走りたかったわ。


「ラン。あとはお願いね」


 まずは部屋に向かって騎乗服からいつもの服に着替えた。


「お風呂に入りたかったわ。臭くないかしら?」


 朝、入らなかったのよね。起きたら馬車が到着していたから。


「お嬢様はいつもいい匂いですよ」


 クンクン嗅がないでよ。匂いフェチか。


「お嬢様、自分の匂いに敏感ですよね」


 それは前世のトラウマ。おじさん臭~いとか姪っ子に言われた。あれは心どころか魂までに刻まれたよ。


「女の子はいつでもいい匂いを漂わせているものなのよ」


「無知な男みたいなこと言いますね」


 グサッと鋭いナイフで刺されてしまった。そうだよ! なにも知らないまま死んだ愚かで臭いおじさんだったんだよ! 悪いか! 


 だが、わたしは負けない。そんな地獄を乗り越えたからこそ神様は新しい命を与えてくれたのよ。おっぱいを目指せと天恵を与えてくれたのよ。


 わたしは負けない。この命尽きるまで、わたしはおっぱいを愛すると誓う。この世のおっぱいはわたしのものなのよ!


「男性を上っ面で判断したらダメよ。秘めたる輝きを見抜きなさい。いい女とは男を輝かせる者をいうのよ」


 わたしだけは愚かで臭いおじさんに手を差し伸べましょう。おじさんは磨いたら輝くのよ。がんばれ、おじさん。輝け、おじさん。わたしはあなたたちの味方よ!

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輝いてるさ、特にテッペンがね!
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