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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

ギャグマンガ無双

作者: ぺいた
掲載日:2026/03/09

思いつきで書いてます。

詰んだ。


回復役の聖女のホイミーは気絶している。

攻撃魔法を操る魔導士のジャイコは魔力切れで座り込んだまま動けない。

そして魔王を倒すべく存在していたはずの勇者ホゲロンは、どう考えても絶命してる状態で転がっている。


俺は双剣士で、すばやく動き回ることが得意だったけど、すでに満身創痍、立ちあがる気力もない。


もう無理、死ぬ。ここまでがんばったよ俺。畜生、せめて魔王のツラぐらいは拝みたかったなあ、とぼんやり考えていると、体長10Mはあろうかという魔人が、巨大な片足を持ち上げて、俺をぐしゃりと踏みつぶした。


……


その瞬間、俺は前世を思い出した。

俺は…


ギャグマンガの主人公、「阿保野ひろし」だった!


名前の古臭さからわかると思うが、時代は昭和のギャグマンガ。

今よりずっとコンプライアンスが雑だったから、かなり好き勝手ができた!

ということは…!


ぺらり。


踏みつぶされた俺は、薄い紙のようにぺったんこになって、ぺらりぺらりと飛行した。


やっぱり! ギャグマンガのお約束だよな!!! 踏みつぶされたくらいで死ぬわけがないんだよ!


ぺらぺらの俺は、足をぺらぺらさせながら移動して、気絶しているホイミーの上に覆いかぶさった。

その瞬間


「キャー! なにすんのーー!!」パーン!


ホイミーの平手打ち!…が来ると思ってひらりとよける俺!

ドオオオン…


一発で10Mの魔人は倒された。これだよこれ!

ヒロインのビンタ最強!


「え…!?」

「ど、どういうこと?」

ホイミーもジャイコも呆然としている。


「俺たちは無敵になったんだよ。さあ回復魔法でこのぺらぺらを治してくれ。そして魔王を倒しに行こうぜ!」


ホイミーは「なにこれどんな状態??」と混乱しながらも回復魔法をかけてくれる。


しかしジャイコが叫ぶ。「魔王なんて…倒せるわけないじゃない!みてよホゲロンを! まっぷたつなのよ! 蘇生なんて無理よ!勇者なしでどうやって戦うっていうの!?」


そう、勇者ホゲロンは魔人のチョップで体の真ん中から切り裂かれ、上半身と下半身に切り離された状態で床に転がっているのだ。誰が見ても死んでる。でも俺が触れば…


「!?」


胴体の切断部分が、つるんとした平面に変わった。

あとは弁当のごはんつぶをこうして切断面にぬりぬりして貼りつければ…


「じゃじゃーん! 勇者ホゲロンの復活だ!」


「!!」

「!!」

「!!」


「さあ行こう! 魔王のもとへ!」

俺ははりきって魔王城へ向けて歩き出す。


「えっ、ちょ、待ってよ」

「いろいろ意味がわからない!!」

「俺なんで生きてるの!? ってあれ…? あれ?」


ホイミーもジャイコもあわてて俺を追いかけてきたが、ホゲロンは逆方向に走っていった。なぜなら、この状況のお約束、すなわち、上半身と下半身の向きを、逆にくっつけたからだ。


「なんだよこれえええええ!!!直してくれよおおおおお!!!」


必死でついてくるホゲロンの姿を見ながら、俺は、これからの旅が楽しいものになることを確信していた。

読んでくれてありがとうございました!


勇者の名前が、ほかの方の作品に使われていたことにあとから気づいたので、

変更しました。すみませんでした。

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― 新着の感想 ―
ジャイコが魔法で「16t」と書かれたハンマーを取り出して魔王に振り下ろす場面が見えた! 勇者ホゲロンはジャイコの兄で、必殺技は「ミラクルボイス(ホゲェ~ or ボエ~)」だろうと想像した…
最高ですd(≧▽≦*) 昭和はなんでもありのギャグマンガ多かったものね。 奇面組、ターちゃん、ついでにとんちんかん、おぼっちゃまくん ご存知かな?
高いところから落ちてもミンチにならずに、人型の穴が地面にできるんでしょうな。 ギャグ漫画世界からの刺客に触られたら、理ごと汚染されてしまうのか。 こっわ。 というか、魔王も汚染されちゃうのでは?
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