菊池総統の陰謀
大日本国(通称西日本)に、日本民主主義人民共和国(通称東日本)の第3代最高指導者である菊池総統が死んだという噂が密かに流れてきた。
ただ、死んだという噂は流れて来てはいたのだが、その死因が特定出来ないでいる。
何故なら東日本の友好国の1つ西の大国から流れて来た噂では暗殺、同じく北の大国から流れて来た噂では心筋梗塞、北半島国から流れて来た噂では脳梗塞、東日本から西日本に亡命してきた脱国者はインフルエンザで亡くなったと証言するなどしたからだ。
その噂に対し東日本では、菊池総統の片腕である妹や後継者に指名されている長女が噂を否定していた。
噂が密かに流れ始めてから数ヶ月後、菊池総統が北の大国の都市でプーサン大統領と面会した事で噂は嘘であった事が証明される。
そして東日本では大粛清の嵐が吹き荒れていた。
実は噂を流したのは菊池総統自身、死亡原因の噂は暗殺、心筋梗塞、脳梗塞、インフルエンザ以外にコロナ、肺炎、交通事故、自殺などの噂も流している。
噂を流した事により部下の中の誰が何処の国に通じているか炙り出され、それと共に、男尊女卑の考えに凝り固まり後継者に指名した長女を亡き者にして他の者を立てようとした政府高官たちや、妹を排除して長女を傀儡に権力を握ろうとした親族たちが今、高射機関砲の前に引きずり出され次々とミンチにされていた。