表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

98/195

1.98 それからしばらく

 そんなこと全然考えてなかったのですけどいろんなことがずいぶんと変わりました。


 レストランが落ち着いてきたのでようやく宿泊業の方も始めました。マリーとミラは朝から掃除やらベッドメイキングやらで忙しくしています。ボクも拠点をこちらに移しました。


「メイクが落ちるから冒険なんかしたくない」と言ってラーナとノンナは冒険者をやめてしまいました。今は決闘の後で飲んでいたあの酒場で春を売るウェイトレスをやっています。


 それからシーラがウエイトレスをやめてしまったので代わりに金髪を呼びました。中央広場の屋台が終わった後にホールに入ってもらうことにしたのです。こいつがいると女性客のウケが違います。ホテルを女性専用にしたせいでお客も女性中心なわけです。金髪目当てのお客が結構な割合でやってくるようになりました。あとついでに屋台の売り子たちもぞろぞろついてきてウェイトレスを始めたおかげで人手不足は解消されました。最初からこいつを入れればよかったです。


 ミラはおばちゃんのところに養子に入る形で首尾よく市民権をゲットしました。

「ありがとうおばちゃん……お母さんって呼んでいい?」

「好きにしたらいいよ」

「大きな妹ができちゃった」

「よろしくね、お姉ちゃん!」

「そういえばおばちゃんのところの家族ってマリー以外にもいたのですか?」

「ウチかい? 亭主と子供が4人いるよ。亭主は肉卸の流通部門の責任者、長女は最初は屋台で一緒にやってたんだけど八百屋に嫁に行っちまってそっちで働いてるよ。長男は亭主と同じ肉屋に勤めてて、これが次女。一番下の子はブラブラしててねぇ。もう12歳になるってのに」

 ウチの森だと1200歳でもブラブラしてますけどね……。


 ミラは「数えられないんだけど、私って今多分毎日五メリダくらい収入があるんだ」と言いました。冒険者だった頃の十倍は稼いでいるでしょうね。

「私目標ができたの! 結婚なんかしなくても自分で家を買うんだ!」


 カランカラン。入口のベルが鳴りました。お客さんです。マリーとミラは元気よく扉に向かいました。

「「いらっしゃいませー!」」


 さあ今日もじゃんじゃん稼ぎますよー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ