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地獄の獄卒レッドマン

作者: 丁形

『レッドマン』は、1972年4月24日から10月3日まで、日本テレビ系の子供番組『おはよう!こどもショー』内で放送された円谷プロダクション制作の特撮コーナードラマおよび主人公の名である。放映時間は5分しかなく、短いだけあって怪獣が暴れたり人間を襲うなどの場面がなく、野原などを徘徊している怪獣を発見したレッドマンが猛然と挑みかかり、戦闘開始となる。そのため、罪のない怪獣をレッドマンが一方的に襲いかかっているようにしか見えない場面も見られ、戦闘においても過剰な攻撃性を示すことも多く、レッドマンはファンから「赤い通り魔」との異名をとっている。

 私は第一期からのウルトラ世代であるが、このレッドマンはほとんど見ておらず、と言うか、ウルトラシリーズと認識もしていなかった。しかし、ギネスブックでウルトラマンの派生シリーズとして認定されていると知って、「罪のない怪獣をレッドマンが一方的に襲っていると言う」風評が看過できず、正当化の理屈付けを考えてみた次第である。(似たようなことは誰かが既に考え発表もしているかも知れないが、ざっと検索して見ても見当たらなかった。)

 八大地獄の一つに等活地獄と言うものがある。殺生を犯した罪人が落とされる地獄で、そこでは罪人が鉄の爪で殺し合い、また、獄卒や鬼の料理人に身体を切りきざまれ、切り裂かれ、粉砕され、殺される。死んだ後、涼風が吹いて、また獄卒の「活きよ、活きよ」の声で等しく元の身体に生き返る、という責め苦が繰り返される。等しく活き返るゆえに、等活と言う。

 レッドマンの世界はこの等活地獄なのではなかろうか。怪獣たちは罪人なのだ。恐らくは凶悪犯であり、鉄の爪だけでは足りなくて、全身武器とも言える怪獣の姿にされている。罪人同士で殺しあった末の生き残りを処分するのがレッドマンの役割なのだろう。凶悪犯への処罰であるがゆえに情け容赦なく、活きかえらせるた

めに、死体は放置されるのだ。

 正しくはレッドマンではなくレッドオーガ(赤鬼)なのである。そのようにみれば、両耳のアンテナは角であり、まさに地獄の獄卒にふさわしい姿である。


 同じことはウルトラファイトにも言えるだろう。(実はウルトラファイトに対して放映当時に思いついたのが原型である) あのセブンはセブンの姿をした赤鬼(1本角)なのだ。であれば、怪獣の性格の違いにも説明が付く。本物ではなく、その姿をしただけの別物だからだ。暴れん坊のウーなど納得がいかなかったのだ。

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