友達。そして自分の力
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ニーナとメイコは素材を回収してギルドへ帰ることにした。
メイコは帰る場所がないとの事でニーナの所で一緒に住む所の事だ。
そしてあることに気付く。
「そう言えば私ワーガルフにやられた時にかなり怪我してた思うんだけど全く体が痛くないわ。それどころか怪我した痕跡すらないんだけど……」
「わっちが目を覚ました時、ニーナの体に傷はなかったよ?ただ目を覚まさないから凄く怖かった……」
今回は不思議な事が沢山だ。
ワーガルフにやられたと思ったら気が付くとワーガルフは倒されてるし、怪我したはずの体は全回復しているし、分からないことだらけだ。
そんな事を考えていると2人は街に着いた。
「ここが私の通う街、アルガルドよ!」
「わー!すごい大きい街!」
「でしょ!でも私ギルドにしか行ったことないんだよね……」
「どうして?」
「人とまともに話せなくて……」
「そうだったのね。なら唯一わっちがニーナと話せる友達ってことね!」
「うん!あとギルドの受け付けのお姉さんとはまともに話せるわ!」
「話せる人と話せない相手がいるのか。不思議だね」
「とりあえずギルドに行きましょ」
メイコの手を引きギルドへと向かった。
「お姉さん!依頼終わったよ!」
「おぉ!お疲れ様。流石に今回は時間かかったわね。それでその後ろにいるその子は?」
「紹介するね!森で知り合った私の初めての友達メイコ!」
「は、初めましてメ、メイコです……」
そう言って背後に隠れる。
「あらあら、そっちの子も恥ずかしがり屋さんなのかな???」
お姉さんはニヤニヤしている。
「それでワーウルフは、どうだった?」
「た、倒したよ!ほらこれドロップアイテム」
「わ!ワーガルフの爪!?嘘でしょ!?ワーガルフを倒したの!?」
「倒したと言うかなんと言うか……」
「ワーガルフって言ったら特殊危険モンスターに指定されているAランクモンスターよ!?」
「私もわからないんです。確かに私はワーガルフにやられて意識を失ったんですけど……目を覚ましたらワーガルフは倒されてて私の傷も全部治ってたんです」
「それならメイコちゃんが倒したの?」
メイコが激しく首を横に振る。
「わ、わっちは倒して、ない。目が覚めたらワーガルフは消えててニーナが無傷で倒れてた……全然目を覚まさないから怖かった……」
「そ、そうなのね……不思議な事もあるものね。まぁ生きてててよかったそれが一番!」
お姉さんが私とメイコの頭を撫でる。
「あわわ……」
「えへへ……」
(なかなかいいモフモフ加減の耳だ)
お姉さんはそんな事を考えていた。
「それじゃこれ、今回の報酬ね!疲れただろうし今日はもう帰りなさい」
そう言ってお姉さんが私達を送り出してくれる。
「また来ます!」
お姉さんに手を振りギルドを後にした。
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メイコを連れて自分の家に向かった。
「ここが私の住むコーラット村。すごくのどかな村よ」
「うんうん!凄く落ち着くいいばしょね!」
「そしてここが私の家!」
「わー!ニーナってこんな大きな家に住んでたのか!」
「私一人しか住んでないんだけどね。おじいちゃんが凄い冒険者で今はもういないんだけどおじいちゃんのお陰でこんな大きな家で住むことが出来てるの!」
「ニーナのおじいちゃんそんなに凄いんだね!」
「そうなのよ!めちゃくちゃ強くて現役の頃一体で街を滅ぼす様な魔人の群れを一人で倒して都市を救ったらしいの!」
「そ、それってとんでもなく強いじゃない!てか強いの次元を超えてるわね」
「そうなの!私はそのおじいちゃんに憧れて冒険者を始めたの。おじいちゃん見たいな多くの人を救える冒険者になるのが私の夢なの!」
「凄くいい夢ね……その夢私にも手伝わせてよ!」
手を握り真っ直ぐな瞳で思いを伝えてくる。
「もちろん!これからよろしくね!」
強く手を握り返したのであった。
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家に入り、メイコに部屋の案内をした後2人は工場にいた。
「実は私、冒険者は向いてないらしくて、本当は鍛冶スキルがとても高いの」
メイコに打ち明けた。
「今戦えてるのは全部武器のおかげで私の力じゃないんだ」
「そんなことないと思う」
「え?」
「だってその武器を作ったのはニーナなんだし、それを使いこなせてるのもニーナの力だよ!ステータスに大きな変動が起きれば普通は慣れるまで時間がかかるものだと思うの、でもニーナは直ぐに使いこなせてる。それはすごい事だとわっちは思うよ!」
「メイコ……!」
メイコに抱きついた。
「よしよし。鍛冶が得意って言うならわっちニーナの力になれるかもしれないわ」
「それはどういうこと。」
抱きついていた体を離し、話を聞く。
「わっち鑑定スキルを持ってるの!だから素材の特性や武器の特性を見ることが出来るの」
それを聞いてミョルニルを取り出した。
「これお姉さんに見てもらったんだけどステータスが全部不明で分からなかったの。私の固有アイテムになってる見たいで他の人には持てないんだけど鑑定して貰えないかな?」
「ほほぉ……それは気になるわね!見てみるわ!」
机に置いたミョルニルにメイコが手をかざす、すると魔法陣が浮き上がり解析を始める。
「こ、これは!」
神器ミョルニル
攻撃力SSS
防御力SSS
素早さSSS
固有スキル 完全なる破壊
(スキル使用時、魔力を極大に消費する)
この武器のステータスは、人的ステータスに反映されない。
ニーナ・クロイツェフの固有武器である。
「こ、これは!神器!」
「神器?」
「昔聞いた事がある。神器はあらゆる武器の頂点であり1本で世界を変える程の力があると言われている見たいなの。勇者の剣が神器らしいんだけどそれ以外で神器が存在しているなんて……」
「あわわわわわわ!?そ、そんな凄い物だったの!?完全なる破壊って……物騒な名前ね……」
「この固有スキルは、絶対に叩いたものを破壊するって言うとんでも無く危険なスキルね。しかも発動したらとんでも無く魔力を使うみたいだし……」
「そ、それって私いつも使ってるかも……」
「な、なんですと!?」
「い、いやでも私それ武器作る時に使ってるんだけど素材が壊れるどころか、ちゃんと武器になってるよ?」
「ちょ、ちょっとニーナ、あなたのスキル調べさせなさい!」
ニーナの体に手をかざし魔法陣が浮き上がって解析を始めた。
ニーナ・クロイツェフ
Lv20
攻撃力E
防御力E
素早さD
固有スキル ヘファイストスの火
固有スキル 刃の道筋
保有武器スキルドラゴンクロー
「レベルにしてはステータスが低すぎるわね。ただこのヘファイストスの火って言うのがとんでも無いスキルみたいだわ!」
「あの、武器を作る時に使うショボイ火ね。あれが凄いの?」
「このスキルで素材をまとめ、武器を作ると必ず武器が完成するというとんでもないスキルよ!」
「それって凄いことなの?」
「凄いに決まってるじゃない!武器作成は素材が良くなるにつれて成功確率が少なくなるの。熟練した鍛冶師になると成功率も上がり品質も上がると言うけどかなり大変なのよ!」
「そ、そうだったのか……」
「ちなみにニーナ武器のおかげで戦えてるって言ったけどその武器どんな武器なの?」
「全部至極の改武器よ」
目眩がしたのか、メイコはふらつく。
「とんでもない物作るわね!でもこれでわかったわ。絶対に叩いたものを破壊するスキルと絶対に素材を武器に変えるスキルその二つの矛盾の力が混ざりあって最高品質の武器をポンポン作り出せてるって事ね、どういう原理か分からないけど」
「ほぇー」
ニーナは初めて自分の力のすごさに気付くのであった。
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今後頑張れます。