ワーウルフ
毎日昼3時に更新して行きますので応援よろしくお願い致しますm(*_ _)m
今回の依頼はダンジョン外でうろつくワーウルフ討伐
そもそも未開のダンジョン周辺の森はこのダンジョンの影響かモンスターが出た事は1度もないのだ。
しかし今回の依頼はダンジョンの外でのワーウルフの討伐、この間の第一階層で出るはずのないコモドドラゴンといい、今回の依頼ワーウルフといい何かが起こる前兆なのかも知らない。
そんな事を珍しく考えていた。
「ワォーーーン」
遠くで狼の遠吠えが聞こえる。
走ってそちらへ向かう。
するとそこには大量のワーウルフがいた。
「こ、こんなに大量に!」
すかさず武器を構え戦闘態勢に入るが、まるで襲ってくる気配がない。
「ん?どういう事」
ワーウルフ達は何かを探しているのか、こちらには目もくれず走り去って行った。
「なんだったんだろ。って!違う今回の依頼はワーウルフの討伐だった……でも何か探してるみたいだし探し物が見つけたら戦わずにこの周辺からいなくなってくれるかも!」
そう思いワーウルフのあとを付けることにした。
しかしワーウルフのスピードは速く、ワーウルフが走り出すと直ぐに置いていかれてしまった。
「は、速すぎ……」
それもそうだ。
ワーウルフの素早さはAランクにもなるのだから。
「くそー、見失った……とりあえずワーウルフが何を探してるかわ分からないけどこの森に何かあるのは確かだと思うし、とりあえず探索してみようかな。」
なにか手がかりがないか森の探索を始めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
数時間後
「ダメだ!何も無い!日もだいぶ落ちてきたし今日は帰ろうかな……」
諦めて帰ろうとしたその時
茂みに傷だらけの少女が倒れているのを見つけた。
「だっ、だっ、だ、大丈夫!?」
すぐさま駆け寄り手当する。
「な、何があったの!?」
あることに気づくフサフサの耳にフサフサの2本の尻尾そうこの子は獣人である。しかも珍しい狐の獣人だ。
「た、助けて……」
そう言ってその少女は気を失った。
「ひとまずうちへ……」
気が付くとワーウルフに囲まれていた。
「もしかして……捜し物ってこの子……?」
勢いよくワーウルフはこちらへ飛び掛ってくる。
ニーナはそれを交わし蹴り上げる。
「捜し物がこの子って事なら話は別。討伐するわ」
勢いよく2本の短剣コモドダガーとオークダガーを抜いた。
二刀流ってやってみたかったのよね!!!
短剣といえば二刀流、二刀流と言えばカッコイイ!
「よし、やれるわ!」
大量のワーウルフがニーナに襲いかかる。
しかししっかり刃の道筋が見えている以上負けることは無い。
しかも二刀流になった事により刃の道筋は激しさをましていた!
ワーウルフの素早い攻撃に素早く対応し応戦する、短剣1本では手数が足りない所だが2本になり手数が増えている。
何よりこれを扱えているニーナは二刀流と相性がよかった。
ワーウルフを十数体倒し遂に最後の一体を倒した頃、奥から異様な空気が流れ込んで来た。
「その子を渡せ」
それはワーウルフの変異種ワーガルフだった。
「嫌だ……渡さない」
「そいつを渡せば命まではとらん」
「なんでこの子を狙うの?」
「そいつは忌み子だ殺さねばならない決まりだ。」
「尚更断るわ!そんな理由でこんな小さな子が殺されるなんて私が許さない!」
すぐさまグリップを強く握り戦闘態勢に入る。
「に、逃げて……」
「い、意識が戻ったの!?」
「流石に、あなたじゃ敵わない……あなたが死んじゃう……わっちはいいから逃げて」
「嫌だ!よくわからないけど私は貴方を守らないと行けない気がする。何より貴方とは友達になれそうな気がするし、コミュ障の私が唯一普通に話せる人な気がする。だから助ける!」
ニーナはワーガルフに一気に迫る、そして赤い道筋が見えた!
「くらえ!ドラゴンクロー!」
ドラゴンクローは完璧だった。
しかしワーガルフは、ギリギリのところで交わしニーナを前足で蹴り飛ばした。
勢いよく吹き飛ばされたニーナは木にに激突し意識が飛かける。
「いやーーー!!!!」
ニーナが一撃でやられた事により少女が悲鳴をあげた。
そして少女の様子が急変する。
「死なせたくない……」
朦朧とする意識の中少女の方を見ると少女は9本の尻尾に鬼火を漂わせ浮いている。
そして私の意識はなくなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あっ、起きた!よかった目を覚まして」
そこには私の顔をじっと見つめる今にも泣きそうな少女がいた。
「よかった……目を覚ましてくれて……助けてくれてありがとう」
そう言って泣き出した。
「でも私、確かワーガルフにやられて気を失ったような……」
「あなたがわっちを助けてくれたのよ!私が起きた時には既にワーガルフなんていなかったしワーウルフとワーガルフの素材しか落ちてなかったわ……」
「そう言えば名前はなんて言うの?私の名前はニーナ!ニーナ・クロイツェフ」
「わ、わっちの名前はメイコ」
「あの、実は私、コミュ障で人と全く話せないんだけど何故だかメイコとは普通に話せるみたいなの!そ、それでわ、私の友達になってください!」
「と、友達!い、いいの?私友達になって?」
「うん!私の初めての友達になってください!」
これが私ニーナ・クロイツェフの産まれてこのかた15年での初めての友達、メイコとの出会いだった。
そしてメイコもニーナが初めての友達だったのだった。
面白い、もっと読みたいと思ってくださった方は、感想や評価、またはブクマなどをしてくださると凄く嬉しいです!
今後頑張れます。