ザクス
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オークの群れを狩りギルドへ帰る途中何故か視線を感じる。
ここのギルドの冒険者なら誰でも通う未開のダンジョン誰かに見られていてもおかしくないと思うがずっと見られている気がする。
「だ、誰かいるんですか……?」
「ほほぉー、流石はSランク装備を付けてるだけあって勘が鋭いねー」
気が付くと10人ほどの冒険者に囲まれていた。
「なななな、何の用ですか!」
「いやいやその装備を貰いに来たんだよ。大人しく渡せば痛い目には合わせないでおいてやる」
ザクスは余裕の表情でこちらに近付いてくる。
「も、もう武器は渡しません!」
そう言ってすぐさまコモドダガーを構える。
大丈夫Bランク冒険者とはいえコモドドラゴンよりは怖くない。何よりもうあんな悔しい思いはしたくない!
「へぇーやる気か。お前は今日ソロで依頼進行中不幸にもモンスターの上位種にあい戦死。それがお前の最後の筋書きだ!かかれ!」
冒険者は一斉に武器を構えこちらへ迫ってくる。
ニーナは全ての攻撃を手に入れた素早さで交わし受け流して行く。
「へぇー思ったよりやるな。これならどうだ。一線カマイタチ」
ザクスが横に剣をふり抜くと斬撃が一直線にこちらへ飛んでくる。
ニーナはそれを間一髪で交わすがザクスは連射してくる。
「オラオラどうした逃げるだけか!」
ザクスの放つ斬撃はかなり鋭く周りの木すらも薙ぎ倒す。その為ザクスがこのスキルを使っている時奴の仲間は迂闊に動けないでいる。
「こ、このままじゃまずい……殺らなければ殺られる……」
ザクスを倒す事を決意したニーナは強くグリップを握った。
決意した為かオークの時に見えた刃の道筋が赤色に発光している。
地面を強く踏み締め、斬撃に勢いよく突っ込む!
飛んでくる斬撃を最小限の動きで交わし凄まじい勢いでザクスに迫る。
「これで終わり」
刃の道筋を辿りニーナは空中で横に一回転するそして
「ドラゴンクロー!」
パキィーン!
剣の折れる甲高い音がした。
ニーナの短剣はザクスの剣を折り、首元に刃を突きつけていた。
「も、もう、私に、か、関わらないでください!」
そう言ってその場から駆け出した。
ザクスその場に座り込み失禁していた。
「ド、ドラゴンが、ドラゴンがお、俺を……」
ザクスはそのまま気絶したらしい。
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「お、お姉さん!オークの群れ討伐して来ました!」
「む、群れ!?貴方とんでもない事して来たわね!」
「え?依頼ってオークの群れの討伐じゃなかったんですか……」
「今回の依頼はオーク一体の討伐よ。群れを倒したって事はハイオークも倒してきたんじゃないでしょうね?」
「ハ、ハイオーク?あの一回りデカかった奴ですかね?」
「はぁ……オークの群れの討伐はCランク級のクエストよ。なんと言っても第1層のボスクラス、ハイオークがいますからね。」
そ、そうだったのか!!!!
昇格の言葉に浮かれてちゃんと依頼内容聞いてなかった!!!!
死ななくてよかった!!!!!
「まぁこれで貴方もEランク冒険者の仲間入りね!」
そう言って報酬が机に置かれた。
いつも報酬を忘れて帰る為、気を利かせて先に報酬を出してきたのだ。
「こ、これ」
ニーナはオークのドロップアイテムを渡し無事、Eランクへとなったのであった。
「昇級おめでとう!これは私からのプレゼントよ」
そう言って受け付けのお姉さんはフードの着いたマントを渡してくれた。
「い、いいんですか!?」
「いいのよ。貴方はただでさえ強い武器を低レベルで持ってるんだから何かと人に狙われやすいわ。だから私からのほんの気持ち。名工より凄い冒険者になりなさい!」
「はい!」
そう言ってニーナは家えと帰って行ったのであった。
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「さて!今日も沢山モンスター倒して素材を手に入れたし、また武器を奪われたら行けないから毎日1本武器作るぞー!」
ニーナは今日手に入れたハイオークの素材に炎を灯し、ミョルニルで叩いて、爆睡するのであった。
目が覚めるとその武器は完成していた。
「思った通りの形に出来てる!ギルドに行かなきゃ!」
受け付けのお姉さんと話す事はニーナにとって一日の楽しみとなっていた。
「お姉さん今日も新しい武器作ったよ!」
「あらあら鍛冶するの中々ハマってきたんじゃない?遂に鍛治職人を目指すのか!?」
「鍛冶をするのと鍛治職人になるのはまた別の話ですー!今回の武器はあまりにもハイオークの素材が小汚かったのですごくシンプルにして見たの!」
「どれどれお姉さんが鑑定をしてあげようではないか!」
至極のオークダガー改
攻撃力C
防御力B
素早さC
スキル 頑丈
「さすがまた至極の改武器を作ってきたわね!よっ隠れた名工!」
「そ、そんな!名工だなんて!からかわないでください!」
「いやいやポンポン至極の武器を作れる貴方は勇者の剣を作った鍛治職人に匹敵いやそれを超えるかもしれないほどの名工よ。」
「で、でもほら今回の武器ハイオークの素材を使ったのにオークの武器だし、至極の改武器なのに最初のショートダガーよりステータス低いし……」
「何を言ってるの!この武器はスキル持ちよ!ステータスよりも断然価値があるわ!」
「スキルってそんなに凄いんですか……?」
「当たり前じゃない!武器スキルは1度発動すると永続的に自分の物になる。攻撃スキルなら他の武器に持ち替えても発動可能だし、今回のようなパッシブは発動したら永遠に自分の力になってくれるわ!例えその剣が折れようとも。まぁ武器スキル自体1武器に1回しか所得出来ないからスキル発動前の武器を奪わない限り人から奪っても意味わないんだけどね。」
そう言ってお姉さんはチラッと横目で他の冒険者たちを見た。
他の冒険者たちは皆舌打ちを来た後のような顔をしていた。
「だーかーら今度からはスキル持ちの武器を作ったら直ぐにスキル所得しましょうね!」
「そ、そうだったんですね!今度からすぐ所得します!」
「よろしい!それじゃ今日はこれ、最近ダンジョンの外をうろついてるって言うワーウルフの討伐依頼よ!貴方に見合ったランクになるべく早く行ける様に私がしっかりサポートしてあげるからしっかりこなしてきなさい!」
「あ、ありがとうございます!行ってきます。」
ニーナはワーウルフの討伐に出たのであった。
「今回の依頼本当はCランクの依頼だけどま、大丈夫でしょ!」
お姉さんは鼻歌を歌っていた。
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今後頑張れます。