決着
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ガルムストレアの金棒から間一髪の所でメイコを救ったのはさっきまで寝ていたはずのニーナであった。
「ニーナ目を覚ましたんだね!」
「そうと言いたいところだけど違うんだよな」
ニーナから聞こえた声は確かにニーナだが何かが違っている、そしてメイコは当たりを見渡すがさっきまでニーナに魔力を送っていたファフがいない。
「ファフはどこに行ったの!?」
「今君を助けた僕こそがファフだよ。これだけは出来るなら使いたくなかったんだけど君が殺られると思ったからね。僕はニーナの体を借りて君を助けに来たんだ」
そう言ってガルムストレアを弾き飛ばす。
その力はニーナのものとは思えないほど強力で、ガルムストレアに負ける気がしない。
「ニーナはまだ寝ているよ。そして僕がニーナの体を借りれるのは3分までだ。それにこれが解けたら僕は一時的に睡眠に入る。だから……ニーナを頼んだよ」
「え……?」
まるでファフはもう目を覚まさないかのような言いぐさをして一気に駆け出した。
ガルムストレアは必死に抵抗をしようとするがファフの技量がその上を行く。
まるで英雄の様な身のこなしでガルムストレアを圧倒する。
「悪いけど僕には時間がないんでね。すぐに終わらせてもらうよ」
ファフの目付きが変わると共に超高速の斬撃がガルムストレアの四肢を切り離す。
ガルムストレアが再生する事を知ったファフの絶対に逃がさない為の策である。
そして超特大で複雑な魔法陣を構築し始めた。
「メイコよく見ておくんだ。これが極大魔法、いずれ君もたどり着くであろう魔法式だ。この魔法式を君自身で作り出すんだ。次僕が目を覚ました時の君達の成長を楽しみにしているよ」
濃密で強大な魔法陣が組み上げられ膨大な魔力がそこを行き渡る。
「極大魔法 雷神の怒り」
四肢を切り落とされたガルムストレアの頭上に魔法陣が浮かび上がった瞬間、莫大なエネルギーの雷が一直線に落下しガルムストレアを包み込む。
そしてガルムストレアは跡形もなく消し飛んど。
「メイコ、ニーナを頼んだよ……」
そう言ってニーナの中からファフが消え、ニーナは地面に倒れ込んだ。
「ファフナ……」
突然のファフナの別れに言葉を無くすメイコ、地面には倒れたニーナとガルムストレアのドロップ素材が転がっていたのであった。
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ニーナが目を覚ますと目の前に座り込むメイコがいた。
メイコはずっと泣いていたのか目が真っ赤である。
「メイコどうしたの!?」
「ファフが……」
メイコはニーナが倒れた後に起こった経緯を全てニーナに伝えまた泣き始めた。
「ファフがいなくなっちゃったのか……」
ニーナは、ファフの事を思い俯くが横で泣いているメイコを見て泣くのをぐっと堪え、メイコの頭をそっと撫でる。
「メイコ大丈夫だよ。ファフは、私の中にいる。私はファフをちゃんと感じるしファフも言ったんでしょ?一時的に睡眠に入るって。大丈夫またファフに会えるよ。それまでに一緒に強くなろ!ファフに頼らなくても負けないくらいに強く……」
そう言ってニーナは一雫の涙を零した。
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ガルムストレアが倒され、何も無くなったBOSS部屋には入ってきた時に消えたはずの扉と新たに別の道が1つ現れていた。
2人は新たな決意を胸に立ち上がり新たに出てきた道を進むことにする。
2人がその道を程なくして進むと果てなく続くようにも思える1本の螺旋階段が現れた。
「物凄く高い階段だね……」
上を見上げるが天井はまるで見えない。
「とりあえず第2層のBOSS部屋の扉は壊されて戻れなし登って見ようよ」
「確かに……登ってみますか……」
2人は果てなく続く螺旋階段を登り始めたのであった。
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今後頑張れます。