真のボス ガルムストレア
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ヘルムコカトリスを倒した2人はBOSS部屋に隠された通路を進み今回の依頼の真のボスを探していた。
「どこまでも一直線で何も見えてこないね」
「もう少し進んだらなにか見えてくるんじゃないかな?」
そう言って2人が奥まで行くと大きな門が目の前に現れた。
「ここがボスベア……」
2人は息を飲み恐る恐る門を開ける。
するとそこには一体の人型のモンスターが立っていた。
「なに!?なんでこんな所に!?」
突然ファフが慌て出す。、
「何どうしたの!?」
「ガルムストレア……バルダロスと同じで魔界のモンスターだ。でもこいつはバルダロスの比じゃないくらい強い……今の僕達じゃ無理だ!逃げよう!」
ファフが取り乱し逃げるように指示する。
2人はファフのあまりの慌て様に危機感を感じ逃げに入る。
しかし何故か来たはずの門がない。
「うそ!?門が無くなった!」
「これってやばいんじゃ……」
「ほんとにまずいぞ……」
ガルムストレアは鬼のような身なりをしていて、手には大きな金棒を持っている。
「グルルルルルル……」
唸り声が聞こえたと思った瞬間ガルムストレアは高速移動をし、2人に殴りかかってくる。
ニーナは間一髪2本の短剣で攻撃を止めるが完全に力負けし、膝をついてやっと抑えれている状況だ。
「ニーナ!」
横からメイコがガルムストレアにフレアショットをぶつけるが避けるどころか微動打にしない。
「そんな!?」
「んにゃろ……」
ニーナは一瞬力を抜き体をねじって金棒を回避し、そのまま首元に刃を突きつけるが、皮膚が硬く弾かれてしまった。
「うそ!?全く刃が入らないなんて!」
「完全に力の差だ……こうなったら一気に力を解放して戦うしか方法はないぞ!」
「わかった」
ニーナは足元に魔法陣を展開し魔法を発動。
全身に電気を纏い戦闘態勢に入る。
「斬る!」
一気に加速し高速の連撃を始めるニーナ。
さすがにこれは食らうとまずいと察したのか全て金棒で受け止める。
「嘘でしょ!この速さについてくるなんて!」
目にも止まらぬ速さで高速の戦闘が行われる最中メイコは何も出来ずにただ見ることしかできなかった。
「何も出来ない……私の目じゃ目で追うことも叶わないなんて……」
(悔しいか?)
「悔しい……」
ニーナは短剣越しに金棒をもろにくらい吹き飛び壁にめり込んだ。
「ニーナ!」
(ニーナを助けたいか?)
「わっちにそれが出来るなら助けたい!」
ニーナは壁にめり込んだ体を壁から引き剥がし、更に電気の出力をあげガルムストレアに突っ込む。
ニーナの剣はガルムストレアの皮膚をかすり遂にダメージ与えることが出来た。
「これならダメージ与えれる!」
しかしニーナの魔力量は残り3分の1程度だ。
(メイコよ。彼女と一緒に強くなれ)
その言葉が頭に響いた時、メイコの体に変化が起きた!
「うわぁぁぁ!!!!」
体の変化で起こる痛みにメイコは叫ぶ。
「メイコ!?」
あまりの叫び声にニーナがメイコの方を見ると、メイコの尻尾が3本に増えていた。
「はぁっ、はぁっ……」
メイコは顔を上げると直ぐに魔法陣を展開し今まで見た事のない色の炎
いやメイコが覚醒した時に見せた炎と同じ色の炎を作り出した。
「私もニーナと一緒に戦いたい!狐火!」
メイコが放った炎は先程までの魔法とは比べ物にならない程の威力を備えており、ガルムストレアの体が一気に燃え上がる。
「ぐぉぉぉああ!」
あまりの火力にガルムストレアはのたうち回り必死に炎を消す。
「ニーナ今がチャンスよ!」
「わかった!」
火を消す事に必死のガルムストレアに高速で接近そして電気の力と体の遠心力で縦に回転する。
「くらえ!紫電一閃 ライトニングブレイカー!」
縦に高速回転するニーナとその刃がスキル破壊の一撃を纏いガルムストレアを斬り裂いた!
「倒した……?」
「よくやったぞニーナ、メイコ!」
ガルムストレアの体は半分に割れ地面に倒れた。
「勝てたんだ……やった……」
ニーナは魔力を使い切り倒れてしまった。
「ニーナ!?」
2人が駆け寄りニーナを安全な場所に運ぶ。
しかしメイコには違和感があった。
「ねぇファフナ、何かおかしくない?」
「何がだい?君達は魔界の中ボスレベルを倒したんだぞ!?素直に喜びなよ!」
「いや、そうじゃなくて……」
「どうしたんだい?」
「まだ、ガルムストレアの体がドロップアイテムに変わってない……」
「!?」
2人がガルムストレアの体に目を向けると真っ二つに別れたはずの体が徐々にくっつき始めていたのだ。
「まずい!メイコ!」
ファフの呼びかけと共にガルムストレアに狐火を放るが時すでに遅し、ガルムストレアは再生してしまった。
「グルルルルルル……」
ガルムストレアは静かにこちらへ敵意を向けた。
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今後頑張れます。