ホワイトラビット
少し遅れました!
毎日昼の3時に投稿して行きますので応援よろしくお願い致しますm(*_ _)m
第三層は第二層と違いモンスターが多く戦闘が増えていた。
しかし2人の完璧な連携で危機に瀕する事はなかったのであった。
夜になり、比較的モンスターに見つかりにくい場所で一日を終えることにした。
「さすがに疲れたーーー!」
「わっちも今日は疲れたよ……魔法使い過ぎてへろへろ……」
「メイコの魔力量かなり凄いよね!あんだけ魔法を使ってるのに底が見えないんだもん!」
「言われて見ればそうね。あんだけ魔法を使ったのに魔力切れを起こしてないわ」
「そりゃそうさ!メイコは元々魔法特性が高いからね!しかもかなりの魔力保有者だよー。なんてったって初級のファイアーボールでさへあの威力だからね!」
「確かに最初は抑えずに魔法を使ってたから連射は出来なかったけどファフに言われて出力を抑えたら連射出来るようになったし何より沢山魔法を使ってられるようになったわ!」
「魔力量が多いものが魔法をそのまま打っちゃうととんでもない威力になっちゃうからね!その分燃費が悪いから多発できないけど、燃費を良くすると多発しても全然大丈夫ってわけさ!」
「私も魔力量増やしたいなー。魔力量が増えればもっと大技使えるのに!!!」
「ニーナは魔力量が増える武器作りと地道なレベル上げしかないね。地道に頑張ろ」
「うー……地道に頑張る……」
そう言って2人は今日の素材で武器作りを始めたのであった。
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2人はいつもの恒例行事を終えて、第三層の奥を目指す。
「今日こそBOSS部屋まで行きたいね!早く帰って美味しいご飯が食べたいよ……」
「ほんと早く帰りたいね……最近パンとかその辺の豚が落とすドロップアイテムのお肉しか食べてないもんね……」
そんなことを話しながら歩いていると。
やつは目の前に現れた。
「ちょ、ちょっとメイコ……あれって……」
ニーナは奴を指さす。
「あ、あれは……」
2人は息を呑んだ。
「ホワイトラビット!」
ホワイトラビットとは超希少モンスターで、ホワイトラビットが落とすホワイトラビットの肉は焼いて食べるだけでも天下一品の美味しさだと言われている。
「絶対仕留める!」
ニーナは魔力を解放し体に雷を纏う。
そして一気に大技を放った!
「紫電一閃!」
ホワイトラビットは超希少モンスターであるが故に逃げ足がとても早い。
しかしホワイトラビットが気付いた時には時すでに遅し。
ニーナの刃はホワイトラビットを切り飛ばしていた。
「やった!美味しいご飯ゲット!!!!」
「やった!!!」
2人のテンションはMAXだ!
「ど、どうする今食べる?」
「え、でも勿体ないよ今食べるのは」
「今食べれば取り分は半分よ……ファフが起きる前に食べるのが得策かと」
「た、確かにそうね!それなら今から食べましょ」
「そこの2人……聞いてるぞー」
「「!?!?」」
「な、なぜファフナさんがここに……」
「僕を仲間外れにするなんて酷いじゃないか!ホワイトラビットなんて滅多に食べられないからね、飛び起きてきたよ!」
「し、仕方ないわね……皆で食べましょうか」
「ホワイトラビット……僕に任せてみないかい?」
「独り占めする気じゃないでしょうね!」
「違うよ!ホワイトラビットなんて珍しい物そのまま食べるなんて勿体ないと思ってね。僕が美味しく料理をしてあげるよ!」
「え!?ファフって料理できるの!?」
「そりゃ出来るさ!ただこんな時にしか作らないけどね」
そう言って調味料と食材をどこからともなく取り出した。
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ファフは2人の前で火をおこし、まともに料理をし始めた。
その手際の良さはまさにプロのその技
作っている工程を見るだけでヨダレが出てしまう程だ。
そしてファフの料理の匂いに釣られたのかモンスターが集まってくる。
「ウォォォォオオ!」
料理に興奮したミノタウロス達が一斉にこちらへ突っ込んできた。
その刹那ニーナは短剣を抜いていた。
「私のご飯の邪魔はさせない……」
目の色が変わり、とてつもない殺気を放つ。
その姿はまさに鬼神、ミノタウロスは気圧されて足を止めるが既にそこにはニーナの姿はなかった。
「紫電乱舞 みだれ咲き」
食べ物の力とは恐ろしいものだ。
ミノタウロス達はニーナの手によって一瞬にして殲滅されてしまった。
「す、凄い……」
メイコはニーナからご飯だけは奪うのを辞めようと心に誓ったのであった。
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「お待たせ!料理が出来たよ!」
そう言って2人の前に皿が並べられた。
「ホワイトラビットのホワイトシチューいっちょ召し上がれ!」
「凄い!美味しそう!」
「こんな綺麗なシチュー初めて!」
そのシチューは完成度が高すぎてお皿が光って見えるほどであった。
恐る恐る2人はスプーンですくい上げ、口に運ぶ。
「「!?」」
2人の脳に今まで走ったことの無い電流が走る!
そして全ステータスが上がるような感覚さえ感じるほどのうまさだった!
「お、美味しすぎる……」
「こんなの初めて……」
2人は涙を流しながら完食したのであった。
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今後頑張れます。