今日はもう詩を書かない
家帰ってご飯食べるから
今日はもう詩を書かない
風呂入って寝るだけだから
今日はもう詩を書かない
仕事ばかりの毎日だから
今日はもう詩を書かない
職場との往復 寝る暇しかない
生活だけで精いっぱい
心の余裕がいつだってないから
今日はもう詩を書かない
頭の中に何も生まれないから
今日はもう詩を書かない
体は疲れて節々が痛すぎるから
今日はもう詩を書かない
孤独とは忍耐 得る暇すらない
自分だけでいっぱいいっぱい
狭くなった視界
寒くて考えることができない
粉々に舞った雪と言葉達
このままだと途切れてしまう
暗闇に負けてしまう前に
文字を 文字を 文字を
どうしても紡がないと
僕は僕に成れない慣れない
震える心身でわずかな陽光を見上げると
言葉の木 言葉の林 言葉の森
そうだった だからこそ
見つけなきゃいけない
探さなきゃいけない
光を文を道を今を己を他を全をあらゆるを
伸ばしたその手で
思いつく限りの言葉を放るんだ 落葉
そうして景色が終わるとき
どうやら詩を書いていた
仕事ばかりの毎日だから
今日はまだ詩を書こうよ
心の余裕がいつだってないから
今日はまだ詩を書こうよ
暗闇に負けてしまう前に
今日もまだ詩を書こうよ
なんだかんだで間が空いたって
詩を書き続ける
詩を書かなくなる時が来るなんて
ほら考えられない
家帰ってご飯食べて
風呂入って寝るだけの人生に
もし詩を書かなくなる時が来るなら僕は
幸せになれたのかな
太陽を落とす勢いで 落陽




