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トビウオ観測

日本から離れた

遠く離れた灯台で

トビウオを観測する


朝起きてから夜寝るまでに

見える範囲で飛び跳ねた

トビウオを数えている


家族も友人も恋人も

他人でさえも誰もいない

島に一人で住んでいる


来る日も来る年も

眼を酷使して僕は

なぜか働いている


トビウオが跳ねた そうさ分かってるよ


この仕事に就いて

誰の役に立っただろう?

喜んでくれるのか


たとえばもしも

跳ねた数だけ

笑顔が生まれるなら


けれどももしも

跳ねた数だけ

罪のない子供が撃たれたとしたら


それも跳ねるだけではだめで

目視して報告することによって

行われる代理戦争だとしても


トビウオが跳ねた そうさ辞められない


実は一跳びごとに

日本円で一万円の

好きなものが手に入る


勤務が終われば

ルートビアも飲めて

BiSHだって聴ける


選挙には行けないが

テレビを点ければ

最近のことは知れる


何不自由ない生活

約束された余生

労働に意味を求めるのか?


トビウオが跳ねた そうさ分かってるよ


トビウオが跳ねた 君は一匹だってこと

そうさ分かってるよ


代理戦争の意味は全然違う。

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