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白姫と雪姫

「鏡よ鏡、美しいのはどちら?」




************




「まぁ、あれは姫様よ!

お散歩にでもいらしたのかしら!」



街の大通りを歩く、6人ほどの人たち。

ふたりの美しい女性と、その周りにいる鎧を身に(まと)った人たち。



「ママー! あの綺麗な人、だーれー?」


「ふわふわのウェーブのかかった髪の人が、姉の(しろ)姫様、まっすぐな髪の人が妹のゆき(ゆき)姫様よ。」


「いいなぁー! お姫様なりたーい!」



そう、白姫と雪姫は、双子の姉妹。



「ふふ、女の子は誰でもお姫様になれるわよ。」


「ほんとー?! お姫様なるー!」


「し、白姫様...!」



優しい微笑みを見せ、白姫が子どもに話しかける。


そして、綺麗な花かんむりを子どもの頭にのせた。



「ほら、これでお姫様よ!」


「わぁー! ありがとう!」


「白姫様、こんな綺麗なものを...」


「いいのですよ、奥さま。

さっきお城の庭でつくったものですから。」



そんな微笑ましい光景の中、雪姫はさっさと歩き出す。




性格は、正反対。




************




そんな双子の娘を、女王は恐れていました。


なぜなら、美しく成長していくからです。

自分が1番美しくなければ、気が済まないのです。


なので、女王は毎日、魔法の鏡に聞きました。



「鏡よ鏡、この世で1番美しいのは誰?」


「それはあなたでございます、女王様。」




ところがある日、いつもと違う答えがでました。


「それはあなたの娘でございます、女王様。」



彼女は怒り、猟師を呼びました。


「あいつを殺し、心臓をわたしに持ってこい。」



しかし猟師は、美しい姫を殺すことができませんでした。


猟師は姫を逃がし、女王にはイノシシの心臓を渡しました。




「鏡よ鏡、この世で1番美しいのは誰?」




************




『それは白姫でございます、女王様。』

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