幼馴染みだよ!
第5話幼馴染みだよ!
«桐野陽美視点»
名前が亮で、あの顔立ち。
そして、さりげなく優しいところ。
うん、多分そうだ。
幼稚園の時に一緒だったりょーくんだ。
絶対そうだ。
あの頃、ピンチの時に何度も私を助けては
見せてくれた笑顔を忘れらない。
特に目立っていたわけでもない。
でもいつも裏から、私だけでなく皆を
サポートしていた。
そんな彼が大好きだった。
学校から帰ってきてからずっと考えていた。
思い出した途端、心臓の鼓動が速くなった。
明日からどんな顔すればいいだろう。
恥ずかしくて話しかけられないよ…
でも彼にこの気持ちを伝えたい。
それならいっその事、ずっと彼のそばにいよう。
もう迷いはなかった。
朝早く、家を出ると奇遇にも
通学路でりょーくんとその妹に会った。
一緒に登校し、教室に着くと
りょーくんの席に金髪の女の子がいた。
金髪の女の子はりょーくんを引っ張って
廊下に出ていった。
「遅いなぁ。
だいぶ待ったのにまだ戻ってこない」
我慢出来ずに廊下へ行くと、
彼と金髪の子が仲良く話しているではないか。
「遅いと思ったら…」
«貴田亮視点»
桐野がさっきから口を聞いてくれない。
なにがあったのだろう。
「桐野、無視しないでくれよ」
それでも彼女はそっぽを向いた。
1時間目が終わっても無視されていた。
ガラガラ〜
教室のドアが開けられる。
ソフィが来たのだ。
「よう、ソフィ。なんか用か?」
「亮に会いに来たんだよ♪」
幸せ者だ。
入学して早々こんな可愛い女の子と話せるなんて、俺は幸せ者だ。
「ねえねえ、りょーくん」
そっぽを向いていた桐野がいきなり話しかけてきた。
「桐野、やっと機嫌直してくれたのか」
俺は桐野に身体を向ける。
するとツンツンとソフィがつついてきた。
振り向くとソフィは桐野に向かって
「私が亮と喋ってるの」
と言った。
「私が喋りかけたんだよ」
桐野もすぐに言い返す。
この2人、よく初対面でこんなに喧嘩できるな
「りょーくん、女の子にニヤニヤしたらダメだよ!」
「あんただって女の子じゃん!」
2人の間にビリビリしたものが見える。
「大体さ、亮と私が話すのがダメなわけ?
彼女でも幼馴染みでもないくせに」
「幼馴染みだよ!りょーくんとは」
え?幼馴染み?
こんな可愛い幼馴染みが俺にいるはずがない
あ、伏見先生大ファンです。
そんな昔のことすぐには思い出せない。
でも、りょーくんと呼ばれていた覚えもある。
桐野陽美って名前もどこかで…
幼稚園で俺が仲良かった女の子。
桐野、陽美、はるみ、ハル。
・・・
ハルだ!!!!!!
「もしかしてハルなのか?」
「うん!思い出してくれたんだ~」
ハルは赤面してこちらを見てきた。
うお、幼馴染だと思って見ると余計に可愛い。
なんか変な約束した覚えもあるけど、
それはまあいいか。
「じゃ、じゃあさ!料理で勝負よ!」
ソフィがいきなり変なことを言い出した。
「望むところよ!りょーくん、明日はお昼用意しないでね」
「お、おう」
クラスメイトたちは美少女2人の喧嘩に驚いていた。
「金髪の子って3組の月雲さんだよね」
「ほんとだ、可愛い〜」
「うちのクラスの桐野さんも可愛いね」
「うん、でもなんで喧嘩してるんだろう」
ほんとにそうだ。
なんでこの2人喧嘩してるんだろう。
こうして俺の可愛い幼馴染みと金髪ロリ巨乳の友人の料理対決が決まった。
ここまで読んでくださりありがとうございます
350PVv(。・ω・。)ィェィ♪
誤字脱字などの指摘、ストーリーに対する要望などなどありましたらコメントください。
余談なのですが、この第5話を書いて、
最終投稿確認せずにタブを閉じてしまったので、これは書き直しなのです。その時はショックで倒れそうでした。