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アニオタが楽園(ハーレム)を創ろうと夢見ている  作者: 首里おでん
第1章 高校1年生
33/45

私が決める。

第33話 私が決める。



深谷パパがずっと睨んでくるので、

俺も負けじと視線を返す。


「バカみたいな面しやがって。

 どうせ御雪が可愛いから近づいてきたんだろう。

 人を外見でしか判断できない底辺野郎め」


言い過ぎだろ…

結構心弱いんだけど。


「御雪さんは綺麗で可愛い、それは事実です。

 でもこの家に来るように言ったのは御雪さん本人。

 ここは正直に言っておきます」


それを言った時、深谷が声を上げて反応した。

「ちょ、ちょっと。なにを言っているの?」


顔で前言撤回しろと言っている。

だが、俺は続ける。


「なにって?事実を深谷パパに伝えただけだぞ」


裏切られた、そう思ったのか深谷は軽蔑のまなざしで見てくる。

ああ、裏切ったよ。

だってこんなにも娘想いの父親に友達です、と嘘をついて

安心させるなんてことできるわけがない。


「今のはどういうことだ、くそ坊主」

「どういうことだと言われても、本当のこととしか言えないです」

「なめてるのか、くそ坊主!

 大人をなめるのもいい加減にしろ」


いいや、決してなめてなんかいない。

娘の事でこんだけ怒ることができる父親のことを

なめるなんてあり得ない。


「その逆だ。むしろあんたのことは尊敬できる。

 俺も将来、あんたぐらい自分の子供のことを大切に思いたい。

 だけどな、心配し過ぎるのは子供の成長を妨げているとは思わないか? 

「子供のお前になにがわかる?

 お前は御雪にふさわしくないし、御雪のことも知らない。

 そんな奴が傍にいては、不愉快極まりない」


こうなったらもう言いたいことを言わせてもらうぞ。


「子供の俺には分からないことだらけだ。

 でも御雪があんたに心配をかけたくないから

 俺に仮友達を頼んだってことだけはわかる。

 確かに俺は御雪にふさわしくない。

 けど、御雪のことを知って、友達としてふさわしい人間に

 なる努力くらいはさせてくれ!」


一気に喋ったな。

これは怒られそう。

深谷の顔を見ると怒っているような喜んでいるような…


「貴田君は私を裏切ったわ。

 今までに何度も裏切られたことがあるから、

 あの時私はあなたを許せなかった。

 ただ、あなたの裏切りは人の心を温かくするものだった。

 裏切りは嫌いだけど、あれなら裏切られても良い気がするわ」


深谷は、怒っているんじゃなくて喜んでいたのか。

心を傷つけてなくて良かった。


そこで深谷パパが口を開く。

「このくそ坊主はお前にはふさわしくない。

 さっさと帰らせろ」

「お父さん、そして貴田君も。

 あなたたちは、友達としてふさわしいだのふさわしくないだのと

 言っていたけれど、友達にふさわしいもクソもないわ。

 私の友達は私が決める。ただそれだけよ」


あ、やっぱり怒ってもいたんだ。


深谷の言っていることが正論だった。

そうだよな、友達は友達だもんな。


「俺はもう御雪とは友達のつもりだ。

 わかってくれるか、深谷パパ」

「源太」

「え?」

「深谷パパなどという呼び方はやめろ」


よく似合ってる名前だ、顔に…


「じゃあ、認めてくれるんだな?」

「勝手にしろ、くそ坊主」


源太さんはそう言い残して戻っていった。


「ごめんな、御雪。

 少し騒がしくしてしまった」

「なんで謝るのよ。

 私はあなたに感謝してるわ。

 その…友達ができて嬉しいし」


クーデレさんなのかな、御雪ちゃん。

てかいつの間にか名前を呼び捨てていた。


「あ、悪い。

 勝手に御雪って呼んでた」

「別にいいわ。

 と、友達、なんだから」


源太さんとの言い合いでかなり精神を消耗した。


「ね、ねえ貴田君。

 少ししゃがんで目を閉じてくれないかしら?」

「ん?別にいいけど」


なにされるんだろう。

もしかしてお礼のキッス?

それはないか!

期待を持ちつつ俺は目を閉じた。


ここまで読んでくださりありがとうございます

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