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アニオタが楽園(ハーレム)を創ろうと夢見ている  作者: 首里おでん
第1章 高校1年生
31/45

仮友達

第31話 仮友達



バイトがない日は、

昼に起きる➡ゲーム➡昼寝➡晩飯➡明日乃と喋る

➡風呂➡アニメ・ラノベ消化➡朝方までゲーム➡寝落ち


というような俺にとっては理想の夏休みを過ごしていた。

夏休みもあと少しで終わる。

学校には行きたくないが楽園部のメンバーには会いたい。


一度合宿以外にもみんなと会うという話は出たが、

バイトや家の用事などで集まれなかった。

奏衣とはバイト先が一緒なので、この夏休みで一番多く顔を合わせた。

そんな奏衣とも、接客が忙しくてほとんど話せていない。


今日はバイトがないからゲームしまくろう!

残り少ない休暇を楽しむために俺は部屋に引きこもると決意。

自室に向かう途中、家の固定電話が鳴る。

今は家に俺以外誰もいない。

俺が出るしかないか、めんど。


知らない番号だけど、どうしようか。

まあ変な奴だったら切ればいいか。

受話器を耳に当てる。

「はい?どちらさま?」

『もしもし、クラスメイトの深谷です。

 貴田亮くんに代わってもらってもよろしいですか?』

「あ、深谷か。なんで俺の家の番号知ってるんだ?」

『クラスメイトの家の住所と電話番号配られたでしょう』


そうだったけな…

「で、なんか用か?」

『ええ、あなたにお願い事があるわ』

「なに?」

『私の家に友達として来てちょうだい』


は?


「なんで?お前俺のこと嫌いだろ?」

『もちろん嫌いよ、というより苦手。

 でもお願いできないかしら』

「そんなことを苦手な人に頼むか?」


普通仲良い友達に頼むだろう。

友達として来てくれってことは、

友達が家に来ないと不都合なのか。

でも深谷は友達なんて要らないって感じだよな。

ってことは、過保護な親か誰かに心配された?


『あなた以外、喋ったことある人いないのよ…』


その言葉に俺の気持ちは動いた。

確かに深谷が学校で喋ってるところなんて見たことがない。

それに深谷の笑う顔がまた見てみたい。


「わかった」

『本当に?その、あ、ありがとう…』

「おう、でもこちらからもお願いがある」

『何かしら?』

「できたらで良いんだけど、その後も友達のままで」

『え?そんなことでいいの?

 むしろ友達ができてうれし…なんでもないわ。

 考えておきましょう』


深谷と話してみたくなって、ついお願いしてしまった。

「いつ深谷の家に行けばいいんだ?」

『そうね、夏休みが終わる前の日は空いてる?』

「ああ、空いてる」

『じゃあ、その日の正午に迎えに行くわ』


こうして深谷の家に行くことになった。

女の子の家に行くのは二回目だ。

結構緊張する。


そう、緊張したら明日乃と喋ればいいんだ。

「明日乃~」


あ、今いないんだった。

シスコンな兄は家に妹がいないと寂しいのだ。


「ただいま~。お兄ちゃん、アイス買ってきましたよ!」


タイミング良く明日乃が帰って来た。

「おかえり、明日乃。

 そうそう、俺明日は友達の家に遊びに行くから把握よろ」

「了解で~す。勝くんの家ですか?」

「いや、違う。深谷って子の家だ」


明日乃が怪しげな目で俺を見る。

「深谷さんは女の人ですね!」

「な、なんでわかった」

「お兄ちゃんのことは大体分かります。

 明日乃がいるのにお兄ちゃんは女の人と仲良くし過ぎです」


怒っているつもりなのだろうが、

その表情はとても可愛い。

ほんとなにしても可愛いな。


「明日乃も仲良い男子くらいいるだろ?」


首を横に振ってくれ。

頼むから頷かないで。

頷かれたらお兄ちゃん泣いちゃう。


「うん、いますよ」


ぐはっ、もう終わりだ。

メーデー。


「貴田亮っていう名前なんですよ?

 もちろん他にはいません」


違う意味で、ぐはっ。

きゅ、キュン死するううううう


「そうかそうか!」

「はい!」


明日乃の頭を撫でると猫のように目を細める。

はあ、幸せ。

ここまで読んでくださりありがとうございます

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