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アニオタが楽園(ハーレム)を創ろうと夢見ている  作者: 首里おでん
第1章 高校1年生
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喜んでるふりよ、ふり!

第29話 喜んでるふりよ、ふり!



お化け屋敷の中は、かなり暗かった。

お化け屋敷なんだから当たり前だろって言われるかもしれないが

道さえろくに見えない。

手すりに沿って歩いてくださいって説明だったけど

これは暗すぎる。


明日乃はどんな顔をしているのかと思い、

顔を覗いてみる。

・・・

顔どこ?

真っ暗なのに顔覗くとか、見えるわけないじゃん。


「明日乃、大丈夫か?」

「うん、お兄ちゃんと手をつないでるから大丈夫です」


いつの間にか明日乃に手を握られていた。

小さくて可愛い手だな。


「まあ、そこまで多くビビらせて来ないと思うから

 安心していいぞ」

これぞフラグ。


少し進むとなにやら水の滴る音が聞こえてきた。

音のする方に手すりは続いている。

絶対なんか来るだろ…


明日乃と恐る恐る近づいていく。

すると、微かに赤く光る部屋に着いた。

病室か~、定番だな。

ここらへんで脅かしてくるだろう。


滴っていたのは水ではなく、血だった。

ポチャンポチャンと幾度となく繰り返される。


病室を出て、さらに進む。

絶対来ると思ったのに来なかったな。

これでかなり怖いお化け屋敷ランキングの上位か?

案外ちょろいな。


明日乃は緊張しているみたいだけど、

俺はもっと怖くないと物足りないな。


病室の先には廊下があった。

その廊下には人形の頭が何百個と並べられていて気味が悪い。

両サイドからは廊下をきしませる足音がする。

そうそう、こうでなくっちゃ。


少しずつ怖くなってきて、俺は興奮する。

明日乃は身体を震わせしがみついてくる。

ほ~ら怖いんじゃん。

外に出たらまたいじってやる。


そう思った矢先、

後ろから大きな足音が迫ってくる。

振り向いてもそこには何もいない。

あれ?こういう時ってお化け役のスタッフが来るんじゃなかったか?


じゃあ今の足音は再現したのか。

リアルだったので感動した。

もっと俺を怖がらせてくれ!

そんな俺の心の声が聞こえたのか、

進むほど脅かしてくる回数が急増した。


明日乃はずっと叫び続けている。


「お兄ちゃん!そんなに多くないって言ったじゃないですか~

 嘘つき!お兄ちゃんなんて嫌いです、ふんっ。きゃああああああ」


何度も抱きついてくる。

言ってる事と行動が反対だぞ。


それにしても一つのペアにここまでしてくるなんてすごいな。

他のペアの人の叫び声は全くしない。

みんなすごいな。

ホラー好きの俺でさえビビってるのに…

かなり怖いお化け屋敷ランキング上位にランクインしている理由がわかる。


さっき廊下で後ろから大きな足音が迫ってきた時から

後ろにすごく気配を感じる。

何度も振り返るが誰もいない。

やっぱり気のせいなのだろうか。


だいぶ進んだはずなのにまだお化け屋敷から出られない。

このお化け屋敷かなり長いな。

もう30分は歩いたぞ。


「明日乃、まだ歩けるか?」

「うん、なんとか大丈夫です。

 それより早く出たいです」


頷いてはいるが、叫び続けているためかなり体力を消費しただろう。


少し早歩きにしたところで、後ろに先ほどからあった気配が強くなった。

振り向いても長い黒髪をして、包丁を持った女しかいない。


!?!?!?


なんかいるぅぅぅぅぅ

こんなのを明日乃に見せたら気絶してしまう。

包丁を持った女の事は伝えずに、

明日乃の手を取り猛ダッシュした。

やばいやばい、こんなに怖いお化け屋敷は初めてだ。


やっと出口が見える。


「急に走り出してどうしたんですか?」

「とにかく走れ!!!」


出口のドアを蹴り開ける。

明日乃も出たところで素早くドアを閉める。


「マジで怖かった…かなり怖いと言われているのは伊達じゃない」

「はい、もう死んじゃうかと思いました。ぐすん」

恐怖と安堵で泣いてしまう明日乃。


「大丈夫、ここはお化け屋敷。作り物だ」

「そうですね!」


そんな俺たちの姿を見てトレビアンパークの従業員が近づいてきた。


「お客様、どうかされました?」

「ここのお化け屋敷すごい長くてリアルで、

 めちゃくちゃ怖いですね!感動しました」


従業員が怪訝な顔をする。


「本日トレビアンパークのお化け屋敷は休止していまして…

 それに15分もあれば出てこられるかと」


その言葉を聞いて俺と明日乃はお化け屋敷を再度確認する。

そこには休止中を示す看板が立っていた。



お化け屋敷のことがあり、俺たちは完全に震えていた。

それを忘れ去るためになにか食べようという話になった。


フードコートに向かう途中にトレビアンパークのマスコットキャラクターたちが集まっているところがあった。

キャラクターは人気のため人だかりができていた。

その中にどこか見覚えのある美少女がいた。

美少女は笑顔でキャラクターたちと触れ合っていた。


「なあ、深谷だったけかお前」


深谷御雪。前にハルたちと話している時に怒ってきたやつだ。


「え?あなたは貴田…くん…

 なんでこんなところにいるの!?」

「別に遊園地に来ることくらい自由だろ。

 妹と久しぶりに出かけたんだ」

「そ、そう」


そういえばこいつ、さっきまで笑ってたよな。

いつも笑っていれば可愛いのに。

「トゥリモ好きなのか?楽しそうに笑ってたけど」


深谷の顔が一気に赤くなる。


「別に楽しくなんかないわ。

 キャラクターが話しかけてきたから返事しないと可哀想でしょ?

 だから、えーとその…喜んでるふりよ、ふり!」


キャラクターは話しかけてこないっての。

俺は吹いてしまった。

「ぷっ!」


ここまで読んでくださりありがとうございます

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