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昼下がりのこと

作者: 小坊主

覚悟を決めて踏み台を蹴っ飛ばした。

首が締まり、頭に血が溜まるような感じがする。噂通り今までの記憶が走馬灯のように脳裏を駆け巡る。ロクでもない人生に思えたがほんの少しくらいは良いことも思い出せた。いや、そんな気になっただけだろう。ああ、やっと俺は死ねるんだ。そう思った矢先、尻に激痛が走った。何のことは無い、ロープが解けたのだ。

一瞬何が起こったか分からずキョトンとしたが、事態を把握すると自分の余りの間抜けさに思わず失笑が漏れた。また死ねなかった。

自殺を図ったのはこれで2度目。最初を試みたのは2ヶ月前、飛び降り自殺をしようとした。アパートの二階の窓から。思い返せば単なる阿呆の所行だが、当時はそれが分からぬ程までに参っていたのだろう。

解けて体に絡まったロープを取り払う。一瞬再び首吊りを試みようと考えたがすぐに怖くなり万年床へ逃げるように潜り込んだ。

全く自分が嫌になる。1人で首も吊れぬほど不器用で、ビルの屋上から飛び降りる程の肚も無い。それでおいて今すぐ死にたい、しかし己がかわいいと来たものだ。

矛盾の塊、存在している事自体に耐えられない。いっそ、誰か俺を殺してくれないだろうか。


多分このあと美少女の死神とかやってくるんじゃないですかね。

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