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午前中の授業が終わり、蓮華が教科書などを鞄にしまっていると白川レナが、ランチバッグを持って来た。
「バルコニーで食べるよね? 」
決まっていることの再確認とでもいうような口調でレナが聞く。
「うん」
蓮華もランチバッグを持ち、立ち上がる。
先に手を洗ったレナに、持っていたレナと自分のランチバッグを渡す。
受け取ったレナは、手を洗う蓮華に言う。
「何かあったでしょ」
手を拭いたハンドタオルをスカートのポケットにしまった蓮華は、うなずきレナから自分のバッグを受け取った。
「食べながら話すから」
2人は並んでバルコニーに向かう。