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MIZUTAMAN  作者: 飛鳥 進
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START-7

「ここのお屋敷が何なんですか?」

 煌は目の前にある大豪邸の前に佇むネロに質問する。


「X課の子なのに知らないの? 電脳 剛三(でんのう ごうぞう)を」


「電脳剛三なら知っていますよ。一代で莫大な財産を築き上げたっていう富豪ですよね?」


「そういう表向きの事じゃなくて。裏の顔」


「裏の顔ですか?」


「そう。裏の顔・・・・・・」


 顔が暗くなるネロを見て、相当な因縁のある相手に違いないと悟る煌にネロは話を続ける。


「裏の顔は宇宙人を排他しようとする一派の中ボスってところかな?」


「そんなグループがあるんですか?」


「ある」


「で、こんなところで堂々とお話して大丈夫なんですか?」


 屋敷の前で堂々とこんな会話している人間を放っては置かないだろということだ。


「大丈夫なんじゃない?」と適当な事を言うネロ。


「本当にこのお屋敷の人間を追うんですか?」


「どうしようか迷っている」


 ネロはそう言って、屋敷の前から退去する。


「ちょっと、今度はどこに行くんですか?」煌もすぐに後を追う。


 次に訪れたのは、都内某所にある大手企業のビルであった。


「ここって、超有名企業のキバ堂の本社ビルじゃないですか」


「そうだよぉ~ 日本を代表する広告代理店。でも、その実態は」


「実態は?」


「宇宙人を排他するよう地球人というより日本人をマインドコントロールしようとする組織でな。さっきの電脳剛三さんが会長を勤めているの」


「まさか・・・・・・」


「そう思うかもだけど。本当だよ。だって」


「だって?」


「出てきても良い頃じゃありませんか? ねぇ」


 ネロがそう言うと、柱の陰から変な人型マスクをした男達が出てきた。


「まぁ、何とも分かりやすいご登場で」


「言っている場合ですか!」


「場合じゃないよね。じゃ、ここは宜しく」


 ネロは踵を返して、すぐに逃げ出した。


「あいつぅ~」煌は怒りにフルフルと震える。


「追え!!」

 マスクの一人が指示を出して、ネロの後を追いかける。


「行かすかよ!」


 煌はハンドバックを投げつけ、ネロの後を追わせないようにする。


「女一人置いて逃げるとはひでぇ野郎だな」


 マスクの一人が同情すると煌は「同情するくらいなら金をくれ!!」と言いながら先制攻撃のパンチをする。


「ぐげっ!!」


 一人ノックダウンさせるが、多数に無勢、一人じゃ限界がある。煌も徐々に追い込まれてきた。


「うっ、やばっ!!!」

 柱に背を合わせて、もう逃げ場が無い状態まで追い込まれた。


「おいおい、か弱い女の子相手に何してんだよ」


 ミズタマンが姿を現した。


「んだ、てめぇは!!」


「ミズタマンっていう不審者だお」

 ふざけた事を抜かすミズタマンにストレートパンチを浴びせる男。


 だが、ミズタマンは倒れる事はなかった。ミズタマンのスーツにはショックアブソーバーが搭載されておりダメージは軽減されるのだ。


「痛くないって事は、相手は地球人か・・・・・・」ミズタマンは殴った男の手を掴み思いっきり捻り上げる。


「痛たたたた」


「痛かった、ごめんね」

 ミズタマンは男の手を離したかと思えば、男を蹴り飛ばし仲間の男達に叩きつける。


「てめぇ、何者だ」リーダー格が質問すると「さっき、答えたじゃない」とだけ言い回し蹴りを浴びせてダウンさせた。

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