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妖怪百物語  作者: keikato
96/919

96 テンジ2

 テンジ1からの続き。

 翌晩。

 テンジが切られた手を返してくれと、山番のもとへやってきました。

 山番が手を返してやると、テンジはいつもの笑い声をあげて山へと帰っていきました。

 その年。

 大飢饉が八丈島を襲い、山番は何日も飢えで苦しんでいました。

 そんなとき。

 小屋に何かが投げつけられるような音がして、山番が外に出てみると、そこには木の実がどっさりとありました。

 山番はテンジがくれたのだと思いました。

「テンジ、すまんな」

 山番が礼を言うと、笑い声と山の方へ駆けていく足音が聞こえました。

 山番はありがたく木の実をいただき、大切に小屋の中にしまいました。

 翌朝。

 それらはすべて牛の(くそ)に変わっていました。

「クソー」


・クソ=(くそ)

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