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900 ヒザマ
ヒザマは怪鳥の一種です。
鹿児島県の沖永良部島に伝承があり、これは家にとり憑いて火事を起こすといわれています。
ヒザマはニワトリに似ており、頬が赤く胡麻塩色の羽根を持っていました。
沖永良部島ではヒザマは邪神として最も怖れられており、人々の間ではこれに似た羽色のニワトリを飼うことを忌み嫌う風習がありました。
ヒザマが家に憑くときはカラの瓶や桶に宿るといい、これを防ぐためにはこうした器を伏せておくか、常に水で満たしておくのが良く、もし憑いた際にはシャーマンを家に呼んで、追い出しの儀式を行ってもらったといいます。
この追い出しの儀式。
シャーマンの前、まずヒザマづくことから始まりました。
・ヒザマづく=ヒザマ憑く=跪く(ひざまずく)
・跪く=地面や床などに膝をついて身をかがめる