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妖怪百物語  作者: keikato
896/905

896 鶴殺し田

 鶴殺つるころし田は『北安曇郡郷土誌稿』に次のような話があります。

 長野県北安曇郡松川村の板取という所に、「鶴田」あるいは「鶴殺し田」という2反歩ほど田がある。

 あるとき、この田に2羽の鶴が舞い降りた。

 それを見つけたある者が2羽にこっそり近づき、1羽は射止め、もう一羽は取り逃してしまった。

 鶴は禁鳥であったので、その者は犯行を隠すため鉄砲を古宮木戸に隠した。

 しかし、着物に鶴の血痕がついていたことから、その者は奉行所に連れていかれた。

 今でもこの田で米を作ると、耕作者に災いがあるというので、誰もがそこで米を作ることを忌み嫌っているという。

 この鶴殺し田。

 1羽は射止め、1羽はトリニガシてしまいました。


・トリニガシ=取り逃し=鳥逃し

・一反歩=約1000平方メートル

・禁鳥=無断の捕獲が禁止された鳥

・『北安曇郡郷土誌稿』(きたあずみぐんきょうどしこう・信濃教育会北安曇部会編・1979年刊)


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