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妖怪百物語  作者: keikato
885/905

885 ショケラ

 ショケラという妖怪がおります。

 これは山形県最北部遊佐町に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 遊佐の某家に巡礼僧が訪れたので泊めてやると、この僧は庚申講こうしんこうにも加わりました。

 次の庚申の日。

 僧はお礼だといい、みなにご馳走を振舞ったのですが、招待されたうちの一人に下戸の男がおり、この者が台所をのぞいたところ、装束姿の小さい人が九穴くけつの貝を調理していました。

 九穴の貝は長寿の秘薬とされ、それを見た下戸の男は料理を食べませんでした。

 翌朝。

 料理を食べた者たちはみな、何かにとり憑かれたように、庚申さんの卒塔婆そとばの前で正座をしていたといいます。

 下戸の男。

 食べないカイがありました。


・カイ=甲斐=貝

九穴くけつの貝=鮑貝で貝殻に九つの穴があるもの。

・庚申講=庚申の日に人間の体内にいるという三尸(さんしの)の虫が寝ている間に天帝にその人間の悪事を報告しに行くのを防ぐため、夜通し眠らないで猿田彦(さるたひこ)青面金剛(せいめんこんごう)を祀って宴会などをする風習


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― 新着の感想 ―
庚申塔でなく、卒塔婆なのも含めて「?」でしたが、 分かりやすい解説ありがとうございました。
いつも楽しく読ませていただいてます。 今話の「庚申さんの卒塔婆そとばの前で正座」の部分が分から無かったです。 よろしければ、簡単にご教授ください。
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