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妖怪百物語  作者: keikato
883/905

883 送り犬

 送り犬という妖怪がおります。

 日本各地に伝承があり、これは夜中に山道を歩いていると、後ろからぴったりついてくるといわれています。

 昭和初期、小山眞夫著『小県郡民譚集』に次のような話があります。

 長野県塩田の女が山道で産気づいていると、どこからか山犬たちがキャンキヤンと鳴きながら集まってきました。

 女が恐れていると、山犬たちは出産の手助けをしてくれ、さらにその夜、山中の狼から赤子を守ってくれました。

 翌朝。

 山犬によって女は家まで送り届けられました。

 女は夫に赤子を見せ、犬たちが出産の手助けをしてくれたことを話しました。

「犬にそんなことができるもんか!」

 夫が笑うと、送り犬が吠えました。

「ウィーキャン!」


・ウィーキャン=we can=ウーキヤン

・小山眞夫(こやままさお・詳細不明)

・『小県郡民譚集』(ちいさがたぐんみんようしゅう・1927年刊)


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