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妖怪百物語  作者: keikato
88/921

88 蓑草鞋

 蓑草鞋みのわらじという妖怪がおります。

 江戸時代中期、鳥山石燕の妖怪画集『百器徒然袋』にあり、雪が積もった竹林の中、蓑が胴体、草鞋が足となったものが、くわをかついだ姿で描かれています。

 古来、蓑には呪力があるとされ、また草鞋も妖怪を避けるためによく呪物として使用され、蓑も草鞋も付喪神になりやすいと考えられていました。

 この日。

 蓑草鞋は村はずれで、大好きな雪駄せったちゃんに出合いました。

 雪駄ちゃんはかわいい女の子の付喪神です。

「セッタちゃーん」

 蓑草鞋は着ている蓑を脱ぎ捨て、雪駄ちゃんに飛びつきました。

 バシッ!

 雪駄ちゃんにおもいきり引っぱたかれました。

 この蓑草鞋。

 ミノほど知らずでした。


・ミノ=蓑=身の

・身のほど知らず=自分の身分や能力、身の程をわきまえずに出しゃばった行動をする者

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『百器徒然袋』(ひゃっきつれづれぶくろ)

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― 新着の感想 ―
[一言] あらー雪駄ちゃんの好みじゃなかったんでしょうか。蓑草鞋ちゃん、どんまい(笑)
[一言] 雪駄ちゃんも、蓑草鞋もなんだかかわいいですね。 ところで、当地には「蓑さん」という苗字が結構あります。藁蓑(わらみの)と呼ばれる地域もあります。 この妖怪が出没していたのでしょうか?
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