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878 飯田山の背くらべ
飯田山の背くらべは伝説の一種で、熊本県に次のような話が伝わっています。
その昔。
飯田山が金峰山に背くらべを申し込んだところ、金峰山から「オレに勝つはずがなかろう」と、軽くあしらわれました。
それに怒り狂った飯田山は、「いや、自分の方が絶対に高い!」と言い張り、二つの山は勝負をつけるため、互いの頂上に樋をかけて水を流し、どちらが高いか比べることになりました。
はたして勝負の結果、水は飯田山の方へと流れ、飯田山はすっかり恥をかいたのでした。
また、飯田山の頂上付近にある池は、このとき樋からこぼれた水が溜まってできたものだといいます。
この飯田山。
背比べは二度とイイダサンのでした。
・イイダサン=言い出さない=飯田山